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なぜ鎌田大地はサッリ前体制で活躍できなかったのか?元ラツィオ指揮官本人が説明

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元ラツィオの指揮官マウリツィオ・サッリ氏が、MF鎌田大地や今年3月13日の電撃辞任について語った。23日のイタリアメディア『スポルティタリア』が伝えている。

鎌田は昨夏、サッリ指揮下のラツィオにフリーで加入。開幕直後はレギュラーに抜てきされたが、その後は不動の10番ルイス・アルベルトとの共存を不安視されて序列を落とし、出場機会の確保に苦しんだ。

しかし、3月にサッリ氏が解任されて後任にイゴール・トゥードル監督が就くと、以降はリーグ戦全試合に先発するなどチームの中心となり、印象的な活躍を見せている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/360a9f2b536f59b37625ba0f2cab0f67af5360ca

すでにヨーロッパでプレーしていたとはいえ、日本人青年が最初に苦戦するのは考えられることだ



サッリ氏は、なぜ鎌田が自身の指揮下で現在のようなパフォーマンスを見せられなかったのかの説明を求められると、自身の考えを明かした。1982年にユヴェントスへ加入した元フランス代表MFで、欧州サッカー連盟 (UEFA) 元会長のミシェル・プラティニ氏を例に挙げ、適応の問題だったと口にした。

「プラティニもイタリアへやって来てから5カ月にわたって苦戦した。すでにヨーロッパでプレーしていたとはいえ、日本人青年が最初に苦戦するのは考えられることだ。カマダはイタリアへやって来てから苦戦していた。カマダは練習中から高いレベルのサッカー選手であることは見て取れたし、技術的なクオリティの高さにも疑念はなかった。だが、私がいた数カ月間の間は苦戦していたんだ」

また、サッリ氏は自身がラツィオ指揮官辞任の決断を下した背景を語った。

「ラツィオについては相反するいくつもの感情が残っている。素晴らしい経験であり、(クラウディオ)ロティート会長体制で最高位(昨シーズンのセリエA準優勝)に到達することができた。最後の1カ月間に関してやや失望が残る。だからと言って、それまでの3年間の物語を完全に傷つけるものではないはずだ」

「辞任の決断は正しかった。チームは強いショックを必要としていた。あるところで、私にしかそのショックが与えられないことに気付き、重い決断を下した。最後の1カ月は特にチームに長くいる選手たちがメンタル面で単調になっていて、かなり手を焼いた。そうしたメンタル面の状況から選手たちを脱出させるために、私が下した決断は正しかった」

鎌田は昨夏、1年間の契約を結んでラツィオに加入。契約には、今月末まで選手側が行使可能な3年間の延長オプションが付帯しているとみられており、その動向に注目が集まっている。
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