2020年10月に行われたカメルーン代表との一戦以来、この日が代表2試合目の出場となった菅原。当時は試合終了間際からピッチに立っており、今回が初のスターティングメンバー抜擢だった。初先発を受け、菅原は「なんて言ったらいいのかわからないですけど」と迷いつつも、「緊張していなかったことはないですけど、特にプレッシャーを感じたり、緊張してご飯が喉を通らなかったりというのは一切ありませんでした」とその心境を表現。昨年6月には日本代表招集を受けながらも、負傷により無念の辞退を強いられたこともある。結果的にFIFAワールドカップカタール2022の出場も叶わなかった。
それでも、オランダで評価を高め、“第2次森保JAPAN”の初陣となる一戦では右サイドバックの先発を射止めた。菅原は「去年とか一昨年に悔しい思いをしてきたというのは自分の中にあったので」と当時の心境にも触れつつ、「それを爆発させるというか、ピッチの上で表現するだけだと思うので。相手がウルグアイという良いチームで、やる気にも満ち溢れていましたし、自分のパフォーマンスを出すことに集中していました」と話した。
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右サイドバックで日本代表初スタメンを飾った菅原由勢
一方で、ビルドアップの部分でのスムーズさや、遅効から効果的なチャンスに繋がった場面は決して多くなかったように見えた。菅原自身も「今はチームとして『ボール保持の時にどうしようか』という部分にトライしている」と発展途上であることを感じつつも、「サッカーは点を決めるスポーツなので、ボールを繋ごうがショートカウンターをしようが、点を決めて勝つことがまずは第一です」と自身の考えを明かした。
実際、75分に西村拓真(横浜F・マリノス)が挙げた同点ゴールの場面では、菅原のスルーパスから伊東純也(スタッド・ランス/フランス)が右サイドのスペースを突いたことがはじまりだった。「(一般的に)トランジションのところで奪ってからのショートカウンターで得点が多く生まれているのは間違いないです。相手がボールを繋ごうとしてポジションを取っていて、奪った後のタイミングで空いてるスペースを使えればチャンスに繋がる。今日は数が少なかったかもしれませんが、そこをしっかり見つけていけてたとは思います」と得点シーンのような攻撃の利点にも触れつつ、現在チームとして“トライ”している部分に関しても「明日以降も具体的に話し合っていければ」と語った。
最後に、菅原は「やっぱり満員の『国立競技場』で国歌を歌えるというのはすごく感動的な瞬間でもありました」と“聖地”で飾った初スタメンの心境も告白。「これからも国民の皆さんの前で、国歌を歌い続けられるようにしたいなと思います」と“らしい”表現で代表定着への意欲を示してくれた。