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日本代表敗れる、勝利したイラクはアジア杯決勝T進出決定…公式戦約10カ月ぶりの黒星


AFCアジアカップカタール2023・グループDの第2節が19日に行われ、日本代表とイラク代表が対戦した。

3大会ぶり5度目のアジア制覇を目指す日本代表。14日に行われた初陣のベトナム代表戦では、かつて日本代表で指揮を執ったフィリップ・トルシエ監督が率いるチームを相手に苦戦を強いられ、前半途中には1-2と逆転を許した。それでも、前半終了間際に南野拓実のこの日2点目で試合を振り出しに戻し、続くアディショナルタイムにはMF中村敬斗の美しいコントロールショットで逆転に成功。後半には途中出場のFW上田綺世が仕上げの4点目を叩き込み、終わってみれば4-2と白星発進を遂げた。

対するイラク代表は15日にインドネシア代表と激突。前半途中に1-1と同点に追いつかれながら、前半アディショナルタイムに勝ち越しに成功すると、終盤にも追加点を挙げ、3-1で勝利した。

勝った方がグループD突破を決められる一戦。日本代表を率いる森保一監督はベトナム代表戦からスターティングメンバーを2名変更。中村に代えて久保、細谷真大に代えて浅野拓磨を起用した。キャプテンの遠藤航を筆頭に、板倉滉、南野、伊東純也らは連続して先発に名を連ねている。また、ベンチメンバーには冨安健洋と中山雄太が復帰した。

【スコア】

イラク代表 2-1 日本代表

【得点者】

1-0 5分 アイマン・フサイン(イラク代表)

2-0 45+4分 アイマン・フサイン(イラク代表)

2-1 90+3分 遠藤航(日本代表)

https://news.yahoo.co.jp/articles/4a06fdd4eb30f7758a90ca293729cafa99e565bd

森保ジャパンがイラクに完敗


試合は立ち上がりからイラク代表が前への勢いを持って日本代表ゴールに襲いかかる。4分には日本代表の陣内で南野からのパスを奪うと、アリ・ジャシムが強烈なミドルシュート。ここはGK鈴木彩艶がパンチングで弾き出す。

それでも、直後の5分には日本代表に再びピンチが。右サイドから放たれたサイドチェンジのボールを中央でアイマン・フサインが頭で逸らすと、アハメド・ヤヒヤを経由してアリ・ジャシムにペナルティエリア内のスペースへ侵入される。中央へのクロスボールはGK鈴木が先に触ったものの、こぼれ球をフサインに頭で押し込まれ、イラク代表に先手を取られた。

1点ビハインドとなった日本代表は、ボールを握る時間こそ長いものの、コンパクトなイラクの陣形を崩し切る術を見つけられない。21分にはセットプレーからチャンスを作る。久保の蹴った左コーナーキックからペナルティエリア内でルーズボールが生まれると、粘った守田英正が頭で残し、最後は遠藤がバイシクルシュートを狙ったが、ここは枠を捉えられなかった。

なかなか決定的なシーンを作り出せない中、32分には敵陣中央のスペースでルーズボールを拾った久保が、背後のスペースへグラウンダーのスルーパスを送る。抜け出した浅野は強引に左足を振り抜いたが、シュートは枠を捉えられなかった。

イラク代表の1点リードのまま前半アディショナルタイムに突入すると、再びイラク代表が攻撃へ。日本代表の右サイドで菅原由勢がヤヒヤに振り切られると、そのままドリブルでボールを持ち込まれる。中央へのクロスボールが送られると、飛び込んできたフサインに頭で押し込まれた。序盤の失点と同様に日本代表は右サイドを崩されてしまい、2点ビハインドで後半に突入した。

後半に入ると日本代表は谷口彰悟を下げて冨安をピッチへ送り出す。2列目の並びも右から久保、南野、伊東という形に変えた。すると左サイドに移った伊東が早速特長を発揮。56分、守田からのスルーパスで左サイドを破り、中央へグラウンダーのボールを送る。飛び込んだ浅野がレビン・スラカに倒され、日本代表にPKが与えられた。しかし、OFR(オンフィールドレビュー)を経て主審は判定を変更。スラカのチャージを正当なものだったとみなし、PKは取り消しとなった。

徐々に攻撃にリズムが出てきた日本代表は、61分に久保と浅野に代えて堂安律と上田を投入。その後は堂安らがフィニッシュまで持ち込むシーンを作りながら、イラク守備陣を崩し切ることはできておらず、体を張った守備に阻まれてしまう。

なかなかゴールネットを揺らせない日本代表は、74分に最後の交代カードを切る。守田、伊東を下げて旗手怜央と前田大然がピッチに立った。83分には右サイドを縦へ破った南野がクロスボールを送ると、前田が相手の前へ飛び込むも、ヘディングシュートはジャストミートできず枠の外へ。

試合はこのまま後半アディショナルタイムに突入したが、日本代表は旗手の蹴った左コーナーキックから遠藤がヘディングシュートを沈め、1点を返す。その後は堂安に2度のチャンスが訪れたが、決め切ることができない。

試合はこのままタイムアップ。日本代表は国際Aマッチでは昨年3月28日に行われたキリンチャレンジカップ2023のコロンビア代表戦以来、およそ10ヶ月ぶりの黒星を喫した。連勝記録は「10」でストップ。勝利したイラクは決勝トーナメント進出を確定させている。

次節は24日に行われ、日本代表はインドネシア代表と、イラク代表はベトナム代表と、それぞれ対戦する。
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