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今は「下振れ」の時期で「騒ぎ立てるほどでもない」
大会制覇に手が届かず、ベスト8で敗れた日本。日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長は敗戦後、森保監督の進退問題に関する質問に対しては「それについては全く考えていない。日本がドイツやスペインに勝つのと同じことがアジアでも起こる。逆にいい、引き締めるチャンスにしたい」と一蹴した。
日本代表OBの栗原氏は、「カタール・ワールドカップ(W杯)前に上手くいなかった時は、森保さんへの期待値がかなり低くなって、指揮官交代を求める声もあった。それでも、いい意味で期待を裏切って日本はその後、常勝軍団の道を進み始めたので、監督を代えなくて良かったと思いました。ただ、チームが成長していないと、監督の責任になる。アジアカップを成長の場と見ているのか、森保さんのビジョンが1つ大事になる」と言及。そのうえで、カタールW杯以降の「成功例」を基に、「様子を見ていい」と見解を述べる。
「正直、4年間ずっと上手くいき続けることはまずない。今は下振れの時期だと考えれば、大きく騒ぎ立てるほどでもないし、森保さんが積み上げてきたものをゼロにしてしまうのはもったいない。もちろん、『そんなに呑気なことを言っていていいのか』という声も少なからずあるかもしれないですけど、森保さんを信じるしかない。1回上手くいかなかったからと言ってオタオタするのではなく、もう少し長い目で見る必要があります」
イラン戦後には、選手から「もっと(指示が)ほしい」とコメントしたことがフォーカスされた。栗原氏も、これまでのチーム作りや試合を踏まえたうえで、森保監督は“即効性のある一手”を打つのは得意ではないと、課題を口にする。
「森保さんは、グラウンドの中のことはある程度選手に任せるスタイル。ただ、ああいう厳しい戦いで上手くいかなくなった時に、監督の指示にすがりたい気持ちや、選手の意見も分かる。時間をかけて分析したり、バランスを取るのは上手な監督ですけど、試合とかその場ですぐに判断しなければいけないことは苦手な印象もあります」
栗原氏はプロの世界、特に代表チームに関しては「実力の世界ではある」としつつも、「交代させるのは簡単で、森保さん以上の監督を見つけてくるのも難しい。日本を凄いチームにしたのは事実で、ここまでできるんだと見せてくれた。もう一度戻せるのであれば続投。できなければそこまで。今、結果だけで感情論を言うのはナンセンスだと思います」と、今後の立て直しに期待を寄せていた。