アジアカップを戦う日本代表主将のMF遠藤航(リバプール)が21日、0-2でまさかの敗戦となったグループリーグ第2戦のイラク戦を振り返り、「失点する時間帯が悪かったと思うし、90分通して相手のペースで試合をした。最初に失点したのがすべてだったと思うし、2点取られると取り返すのが難しかった」と敗因を述べた。
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これまではコーチ陣が話して選手が聞いていることが多かった。今日は自分も含めて選手から意見が出てディスカッションになった
イラクが採ったロングボール攻撃やサイド攻撃から1トップのFWアイメン・フセインにボールを集める戦法に対し、日本は最終ラインが空中戦で競り負けて劣勢になる場面が続いたが、その理由の一つとして遠藤は、相手がゴールキックをセンターバックにつけ、そこからロングボールを蹴ってきたことを挙げた。
「1個出してから蹴られると、そこに行くセンターバックやタケ(久保建英)がセカンドボールを拾うのが間に合わない。(ボランチの)自分が行くともう片割れの選手がフリーになってしまう。振り返ると、(受け手に寄せて)シンプルにGKにゴールキックを蹴らせていれば良かった」
相手が蹴ってくることを警戒するあまり、後ろに重たくなってしまったことも自分たちのリズムを狂わせた。
「イラクは蹴ってくるので前から行くよりはセカンドで頑張ろうよという意識だった。でも相手が蹴ってきてもシンプルに前からハメに行っていれば違う展開だったかもしれない」
遠藤自身は「それは自分たちで選んだ戦いではないので後悔はない」と言うが、「主体的なサッカーをするということやW杯で優勝を目指すなら、後ろに重たくなりすぎるのは良くない」と釘を刺す。
この日の練習開始前にはいつもより大幅に長い、約30分間のミーティングを行った。
遠藤によると「もともとミーティング中に言いたいことがあったら言うということだったけど、これまではコーチ陣が話して選手が聞いていることが多かった。今日は自分も含めて選手から意見が出てディスカッションになった」。遠藤はそこで「後ろの4枚の横のスライドと縦の運動量はほしい」「攻撃になった時は後ろがもっと押し上げられればいい」と発言したという。
グループリーグ突破を懸けて挑むインドネシア戦では引き分け以上でベスト16進出が決まる。もちろん、その先に据えている「優勝」という目標が変わることはない。
「次に勝てば勢いに乗る要素があると思うが、必要なのは単純に熱量。戦術じゃなくベーシックな部分。戦う気持ち、熱量をチームで高く保てるかが重要なキーになる」と強い口調で言った。