山根視来のMLS挑戦記/カップ戦の斬新なレギュレーションと超一流の元ドイツ代表ロイスの衝撃 | footcalcio

山根視来のMLS挑戦記/カップ戦の斬新なレギュレーションと超一流の元ドイツ代表ロイスの衝撃

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今年の日本の夏は連日の猛暑と聞いていましたが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか? MLSではリーグ戦の合間、7月末から8月末までにリーグスカップが行なわれ、ギャラクシーはラウンド32で敗退し、その後の2週間少々、少しのオフを挟んだ後、リーグ再開に向け練習に励んでいました。

そのリーグスカップは盛り上げるため様々な方法が取られていました。カップ戦と聞けば、ルヴァンカップのような1年を通した形をイメージしそうですが、こちらは夏の約1か月で初戦から決勝まで駆け抜けます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5982a6f6ed5a16697c48644596c1d457dea79741

今夏に加入したロイスと肩を組みながら試合に臨む。アメリカでは貴重な経験の連続だ



さらにMLSの全29チームに加え、メキシコリーグ(リーガMX)所属の全18チームが参加。アメリカ開催なので(去年のリーグの順位でホームとアウェーが決定)、グループステージでのチーバス(グアダラハラ/メキシコ)との一戦は、相手のホーム試合として、ギャラクシーのスタジアムにチーバスのサポーターが8割ほど入る形で開催されました。ちなみにメキシコのサッカー熱は高く、スタジアムの外では歌が響き、花火が打ち上げられ、一部で警察が出動する事態にもなったとか(苦笑)。

またグループステージを3チームずつで戦うのも珍しく(上位2位チームが勝ち抜け)、グループ内に必ず休みのチームが出たり、他クラブ同士の結果を受けて勝点計算をしたりと独特な駆け引きがあります。

さらに斬新なのは90分を終えてドローだった場合、グループステージからPK戦が導入されていること。90分で勝てば勝点3、PK戦で勝てば勝点2、PK戦で敗れれば勝点1、90分で敗れれば勝点0と、昔のJリーグのようなルールが盛り込まれています。実際にチーバス戦は2-2のスコアでPK戦へ。僕は6番目のキッカーでした。助走の際にキーパーに挑発されているのが見えましたが、タイミングを外して上手く決めることができました。

これは昨年の川崎で、天皇杯決勝のために(小林)悠さんから「ミキがやったら絶対に入る!!」と言われ、2か月ほどチームメイトに助けられながら猛特訓した蹴り方が改めて活きました。それまでPKはあまり得意ではなかったのですが、運ではなく駆け引きと度胸が大切だと再認識しましたね。

そして夏のニュースと言えば、皆さんご存知の元ドイツ代表、マルコ・ロイスがギャラクシーに加入したことです。そこから数日後には、恐らくドルムントでの昨シーズンのチャンピオンズリーグ決勝後、初と言えるくらいの練習のはずでしたが、その一発目でファーサイドに流れてきたボールを左足で、逆のポストへ向けて“えげつないボレーシュート”を決めていました。

周囲は「え…!?」と驚くばかりでしたね。さらに、そのシチュエーションでボールを受けたら難しいでしょという場面でも、トラップの角度で解決しちゃう。上手いって言葉がまさに当てはまるプレーの数々を見せてくれています。

以前、(南野)拓実に(トレント・アレクサンダー=)アーノルド(リバプール)のクロスについて訊いたことがあるんです。そうしたら「ピンポイントで狙い通りのものすごく良いクロスが上がる時ってあるでしょ。それを毎回蹴っている感じ」って話していましたが、それを思い出しました。

一流の選手ってほぼ毎回、僕らが理想とするプレーを体現するんだなと、これが本当の“質”なんだと実感しましたね。ちなみにロイスは英語も喋れるのでコミュニケーションを取っています。

最後にプライベートネタを少し。マリブビーチという家から30分ほどの美しくて大好きな場所があるのですが、先日そこでくつろいでいたら、鳥のフンを5発も落とされてしまって(笑)。あとはLAの山のほうでは僕が地球上で最も警戒するクマが稀に目撃されるようで、州立公園などでのトレイルには少し抵抗があったのですが、実際に行ってみたらこれがめちゃくちゃ気持ち良い!! 日本ではインドアでしたが、人間としての幅も広げている毎日です。

次戦、LAギャラクシーは6日にオースティンと対戦する。

コメント

  1. 匿名 より:

    大津もロイスは衝撃的だったって言ってたもんな

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