原口元気が代表落選で感じた“進化”の必要性。2026年北中米W杯を本気で狙いに行く「とにかく歳は関係ない」

原口元気

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1月末のシュツットガルトへの電撃移籍で人々を大いに驚かせた原口元気。彼はその前に重大な出来事に直面している。

それはご存じの通り、2022年カタール・ワールドカップ(W杯)日本代表落選。昨年11月1日のメンバー発表会見で、森保一監督の口から原口の名前が出てこなかったことに、我々報道陣のみならず、多くのサッカーファンが衝撃を受けたに違いない。

「いやー、難しかったですね。最初はもちろん、1か月半くらいはね。嫁にも心配されていた時期があったくらい」と本人も気持ちの整理がなかなかつかなかったと打ち明ける。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2d4bb4837a7dbbc421bf3c4343a9e3fff5075c0c

カタールW杯の日本代表メンバー落選で、大きな挫折を経験した原口

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それもそのはず。2018年のロシアW杯をレギュラーとして戦い、ベスト16でベルギーにあと一歩で敗れるという“ロストフの悲劇”の歴史的証人になった原口は、直後の森保ジャパン発足時からコンスタントにチームに名を連ねてきた。

2018年秋は堂安律(フライブルク)、南野拓実(モナコ)、中島翔哉(アンタルヤスポル)の“三銃士”に遅れを取る格好となったが、UAEで行なわれた2019年のアジアカップは主力の1人としてプレー。同年11月のW杯アジア2次予選・キルギス戦(2-0)では、直接FKでゴールを奪うなど、存在感を強烈にアピール。2020年以降も要所要所で使われてきた。

最終予選ではクローザー的な役割が多かったものの、「いざという時の安心感」は大きく、チームへの献身的な姿勢も抜きん出ていた。

W杯直前の昨年9月シリーズで、森保監督が4-3-3から4-2-3-1へと布陣変更したことで、インサイドハーフにこだわってきた原口の役割が難しくなったのも事実。だが、まさか選外という扱いを受けるとは本人も想像だにしなかったはず。1か月半もの精神的ダメージを受けたと言うのも、4年間の長い長い代表活動の積み重ねゆえだろう。

「日本がドイツやスペインに勝った時? 嬉しさというのはなかったけど、刺激はもらいましたね。『何で俺、ここで見てるんだろうな』という気持ちも正直、あったかな。その時から次への行動はしてましたよ。筋トレしたり、体重を増やしてみようと思ってオフ中にもジムへ行ったりとか。

いろいろ吹っ切れてきたのは新年くらいかな。ウニオン(・ベルリン)のキャンプに行ったくらいで少し移籍の話を出て来始めて、『もしかしたら移籍するかも』って思ったら、少し気が軽くなって、自分の中で何かが変わりました。パフォーマンスも良くなったし、ウニオンでも後半戦の頭(1月21日のホッフェンハイム戦)でポジションを取れた。それも良いアピールになってシュツットガルトに来れたと思う」と原口は苦しかった時期を必死に乗り越え、ここまで辿り着いたことを明かしていた。

結局、原口のカタールW杯出場は叶わなかったが、彼の代表キャリアが断たれたわけではない。同じく落選した大迫勇也(神戸)同様、ここから復帰に向けてガムシャラにやっていくしかない。

「自分が現役のうちには代表を目ざし続ける」と原口は以前から語っていたが、その思いは決して変わらない。3年半後の2026年北中米W杯を視野に入れ、個の力を伸ばすことにフォーカスしていく覚悟だ。

そのためにもマルチな仕事のできるMFに変貌しなければならない。日本サッカー協会の反町康治技術委員長も「アルゼンチンにはエンソ・フェルナンデス(チェルシー)やロドリゴ・デ・パウル(アトレティコ・マドリ―)のようにボールを刈り取れる選手が沢山いる。でも今のところ日本は航(遠藤/シュツットガルト)1人だけ。それじゃあ戦えない。攻守両面で仕事のできる選手をもっと増やしていかないといけない」と強調していたが、まさに原口もそういった存在になるのが必須だ。

3年半後、35歳で自身、2度目のW杯を掴もうと思うなら、見る者を驚かせるようなパフォーマンスを披露することが必要不可欠なのである。

「『全部できないとダメ』というのは航とも話していたこと。どれか1つだけじゃダメって航も理解してるから、常にトライして、全てのことが平均的にできる選手になったと思う。彼を1週間、近くで見ていて、やっぱり違うなと痛感しましたね。いい選手は後輩とか先輩とか関係ないんで」

そうやって年齢に関係なく、いいものはいいと認め、学ぶ姿勢を持てるのが、原口の潔さ。人間的な器とも言えるだろう。かつてはヤンチャなイメージもあったが、30代に突入し、大きな挫折を経験したこの男はとにかく真摯にサッカーに向き合っている。

このひたむきな姿勢があれば、年齢という壁はきっと乗り越えられる。カタールで異彩を放ったルカ・モドリッチ(レアル・マドリー)が37歳だったのだから、やってやれないことはないはずだ。

「彼は20歳の時から上手かったからね(苦笑)。ただ、とにかく歳は関係ないし、本当に自分次第だから。カタールW杯に落ちたのは過去のこと。今さらそこには興味はない。もちろん代表には戻りたいですよ。森保さんに言うとしたら『パフォーマンスが上がったら呼んでください』ということだけ。全てはそこだと思います」

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毅然と前を向く原口。そういうマインドであれば、いつか必ずチャンスは訪れるはず。そう信じて突き進んでいくべきだ。今、彼がやるべきテーマは至ってシンプルなのである。

コメント

  1. 名無し より:

    恐らく4年後は今有名じゃない奴がスタメンになってるだろうな

  2. 名無し より:

    細川ガラシャの末裔が結構有望株のサッカー選手
    期待してる

  3. 名無し より:

    原口がベルギー戦決めた右サイドをえぐってからのシュートは、当時控えだった遠藤を練習相手に徹底的にやってて実を結んだ話思い出した。

  4. 名無し より:

    W杯で活躍して躍進する選手もいるし、W杯で悔しい思いをしてそれをバネに伸びる選手もいるから、活躍するのを期待してる

  5. 名無し より:

    長谷部は30歳から成長して全盛期は35歳ぐらいだったけどこれは特殊でしょ

  6. 名無し より:

    アルゼンチンの選手見てると国内リーグのファールの基準が違うんだろうなと思うわ
    トテナムのロメロなんかもそうだけどスライディングの深さが違いすぎる、背は高くないけど体は分厚いしその上で当たりの強いリーグなんだろうな
    Jももっと後ろからのプレスとか流さないと笛吹すぎるし、去年の基準はまたナイーブな笛に戻り始めてる

  7. 名無し より:

    まあ4年後もベテラン枠とブラボー枠で2つか3つはありそうだから入れるかもね

  8. 名無し より:

    米5
    ハセのピークは08-10あたりだろ
    後ろだけじゃなく前でも安定感がすごかった

  9. 名無し より:

    原口はもう2度と呼ばれないだろ

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