現時点でのベストメンバーと言っていいだろう。常連組の鎌田と堂安が選ばれなかったけど、会見で森保監督がコンディション不良だと語っていたから、選外の理由は明確だ。
注目は、南野がカタール・ワールドカップ以来、久しぶりに選出されたことだ。森保ジャパンがドイツとトルコに連勝した9月シリーズの時に、呼ばれていてもおかしくないと思っていた。明らかに状態は良いからね。昨季と違って、今シーズンは所属するモナコで開幕からスタメンを確保して、すでに3ゴールを挙げている。
今回の代表戦に出場できたら、「俺もまだ日本代表に必要なんだ。忘れるな」というプレーを見せてほしい。もしかしたら、鎌田や堂安が万全だったら入れなかったかもしれない。でもチャンスって、そういうところから生まれるものだからね。
活躍して、「鎌田や堂安が不調だから選ばれた」というイメージを残させないこと。それが、今回の南野の宿題だ。チャンスをいかにモノにできるか。見どころの一つだね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c8a286ef9e85170ed1001db5b4d247677e3b066b
良い内容と結果で、日本サッカーを盛り上げてほしいね
気になったのは、Jリーグ勢が少ない点だ。フィールドプレーヤーでは毎熊と伊藤敦樹だけで、初抜擢は無かった。
3月、6月、9月の活動を経て、森保ジャパンは11月に行なわれるワールドカップのアジア2次予選や来年のアジアカップといった「本番」に向かう。
メンバーが固まりつつあるなか、「本番」を前にした最後の親善試合で、Jリーガーから新たな選出が無かったのは、厳しい言い方をすれば、若手が伸び悩んでいるように見えてしまって残念だね。
ゴールキーパーでは、Jリーグで首位を走っている神戸の前川が約2年半ぶり、ベルギーに移籍してクラブで出場機会を得ている鈴木が約1年2か月ぶりにメンバーに入った。特に前川はサプライズとも言われそうだけど、そうは思わないよ。
フィールドプレーヤーと違って、キーパーは代表に入ってからの壁が厚い。特殊な技術が必要なうえに、ゴール前だから試合での退場のリスクもあり、3人が必要になる。一方、体力的には中2日や3日の連戦でも出られるポジションだ。だから、序列が明確になりやすい。
現時点では、大迫がファーストチョイスで、鈴木、前川と続いていると思う。前川が2試合連続でゴールマウスを守って、初めてサプライズになる。
今回、日本が対戦するカナダとチュニジアには、ともに去年負けている。13日に対戦するカナダは、次回のワールドカップをアメリカ、メキシコとともに開催する国だ。しっかりとした強化が進んでいるだろう。レベル的にも、ドイツのバイエルンで活躍するデイビスら、ヨーロッパで活躍する選手も多く、手強い。
森保ジャパンは、「本番」に向けて、完成しつつある。チームの仕上がりを見るのも楽しみだし、ドイツに完勝して評価が高まっているなかで、国内で多くのお客さんの前で試合ができるのも大きい。チケットの売れ行きも良いらしいし、テレビ中継の視聴率にも期待したい。良い内容と結果で、日本サッカーを盛り上げてほしいね。