
10月9日から行なわれているU-22日本代表のアメリカ遠征。チェイス・アンリにとって大岩剛監督のチームでプレーするのは、昨年6月のU-23アジアカップ以来となる。
「久しぶりにこのメンバーとやりたかった。僕も自チームで結構試合に出ていて、やっぱりこういうチャンスをもらえて嬉しいなと思いますね」
U-20日本代表では今年5月にワールドカップを経験したが、ひと世代上のチームからは久しく離れていた。それだけに、今回の遠征に懸ける想いは人一倍強い。特に今回は自身の状態が良く、成長を実感したうえで遠征に参加できるからだ。
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アメリカ遠征に臨むU-22日本代表に選出されたチェイス・アンリ。昨年6月以来の招集となった

そうした悪循環に陥り、公式戦に出場する機会がなかなか得られなかった。最終盤に得た出場機会を活かしてアピールし、なんとかU-20ワールドカップのメンバーに滑り込んだが、欧州挑戦1年目は不甲斐ない出来に終わった。
だが、迎えた今季は本来の姿を取り戻している。環境にも慣れ、思い切ったプレーができるようになった。その結果、U-23チームでレギュラーポジションを掴み、CBとしてほとんどの試合でフル出場を果たしている。
「今年は試合に出ることによって、自分もセンターバックとしていろんなところが見えるようになってきた。自分のプレーにも余裕が出てきたと思う」
対人プレーで強みを発揮するだけではなく、ビルドアップやロングフィードの面でも真価を発揮。「自分がボールを持った時の余裕に出てきた」と言い切り、今までとは違う景色が見えるようになった。
また、セカンドチームでプレーしつつも、今季はトップチームのトレーニングにも継続して参加。9月上旬のインターナショナルマッチウィーク中には、トップチームで週3回ほど練習に参加し、「ステップなどの細かいところは気にしないといけない」と課題を口にした一方で、上のレベルで戦える手応えも掴んだ。
「今が楽しい。前はミスをしたら気にしていたけど、全然気に留めなくなった」
前向きな姿勢でサッカーを楽しんでいるなか、先輩のステップアップも刺激になっているという。今夏にシュツットガルトからリバプールに移籍した遠藤航の存在だ。
「あの人はすごい。かなり刺激になっている。航くんも地道にやってきた人で、(何があっても)全然焦らずにやっていましたから。地道にやってきた人が勝つんだなと感じました」
先輩の背中は常に見てきた。苦しい時も辛い時もブレずに自分と向き合う。そうした姿を見て、チェイスも今できることに注力しようと思えた。だからこそ、手応えがあったとしても、焦る気持ちはない。
