9月シリーズで欧州遠征を実施した日本代表は、ドイツ代表に4-1、トルコ代表に4-2と大勝を飾り、現在は国際Aマッチ4連勝中と波に乗っている。欧州遠征の良い雰囲気を持ち込みたい10月シリーズの初陣では、現在FIFAランキングで44位のカナダ代表とホームで対戦。FIFAワールドカップカタール2022の直前に行われた国際親善試合では、1-2と黒星を喫した相手に、新潟県に位置する『デンカビッグスワンスタジアム』でリベンジを狙う。
日本代表を率いる森保一監督は、冨安健洋、遠藤航、伊東純也といった主力をスターティングメンバーとして送り出した。FIFAワールドカップカタール2022以来の復帰を果たした南野拓実も先発に名を連ねており、ケガの影響でカタール行きが叶わなかった中山雄太も昨年9月以来となる日本代表のピッチに帰ってきた。一方、カナダ代表はバイエルンの左サイドで立ち位置を確立しているアルフォンソ・デイヴィス、リールで得点を量産するジョナサン・デイヴィッド、セルティックで数多くの日本人選手と共闘しているアリスター・ジョンストンら先発に名を連ねた。
【スコア】
日本代表 4-1 カナダ代表
【得点者】
1-0 2分 田中碧(日本代表)
2-0 40分 アルフォンソ・デイヴィス(OG/日本代表)
3-0 42分 中村敬斗(日本代表)
4-0 49分 田中碧(日本代表)
4-1 89分 デイヴィッド・ホイレット(カナダ代表)
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd27d531e07d477e15b1aab577b2754f45922822
田中碧は2ゴールの活躍
勢いに乗った日本代表は6分、敵陣でセカンドボールを回収した中山が、田中、中村敬斗を経由して再びリターンパスを受け、左サイド高い位置からクロスボールを送る。中央へ飛び込んできた伊東が左足で合わせたが、シュートはジャストミートせずにGKにキャッチされた。
1点ビハインドとなったカナダ代表はなかなか危険なエリアに侵入することができなかったが、19分には左サイドから攻撃をスタート。A・デイヴィスがJ・デイヴィッドとのパス交換からペナルティエリアに侵入すると、飛び出してきたGK大迫敬介に倒される。当初笛は吹かれなかったものの、オンフィールドレビュー(OFR)を経て判定が変更。カナダ代表にPKが与えられた。キッカーを務めるのはJ・デイヴィッド。ゴール中央にグラウンダーのシュートを放ったものの、ここはGK大迫が足を残して弾き出す。日本代表としては難を逃れる形となった。
大ピンチを切り抜けた日本代表は27分、南野がペナルティエリア手前で倒されてフリーキックを獲得する。このフリーキックを中村が右足で狙ったが、強烈なシュートはクロスバーをかすめて枠の外へ外れた。
その後もフィニッシュまで持ち込むシーンを増やしていた日本代表は40分、中山からのパスを起点に浅野拓磨、中村、田中とボールが繋がり、ペナルティエリア左で浅野がボールを持つと、GKと最終ラインの間へグラウンダーのボールを送る。下がりながらの対応となったA・デイヴィスはこのボールを処理しきれず、GKに当たってゴールに吸い込まれ、日本代表がリードを広げた。
続く42分にはカナダ代表の最終ラインに全速力でプレスをかけた浅野がボールを奪い取り、スピードを上げてペナルティエリアまでボールを持ち運ぶ。体を寄せられながらも粘りを見せ、左に渡すと、並走していた中村が体制を立て直して右足でゴールネットを揺らした。中村のトルコ代表戦に続く2試合連続ゴールにより、前半は日本代表の3点リードで終了している。
後半の立ち上がりにも田中が大仕事。敵陣低い位置で前を向いた中山が左足で浮き球のボールを送ると、内側のスペースでボールを引き出した南野が浮き球でペナルティエリア手前へ繋ぐ。反応した伊東がボックス内へ繋ぐと、抜け出した田中が強烈なボレーシュートを叩き込んだ。田中のこの日2点目で、日本代表が4点目を記録した。
後半も素晴らしい入りを見せた日本代表はその後も主導権を握ったが、58分には中村が負傷するアクシデントが発生。プレー続行は不可能となり、旗手怜央、そして遠藤に代えて伊藤敦樹が送り出された。72分には自陣で長いボールに反応した浅野が頭で落とすと、待っていた旗手がスルーパスを供給。敵陣に侵入した浅野はボックスまでは持ち込めなかったものの、こぼれ球を拾った南野がペナルティエリア右から右足を振り抜く。だが、シュートはジャストミートせずにゴール左へと外れた。
試合終了間際にはゴール前でのこぼれ球をデイヴィッド・ホイレットに押し込まれ、1点を返されたが、試合はこのままタイムアップ。日本代表が国際Aマッチ5試合連続で4ゴール以上を記録し、5連勝を飾った。