浅野は9月10日のシャルケ戦で右膝じん帯を断裂、板倉は同12日の練習時に左膝じん帯を部分断裂したという。どちらも手術をせず、保存療法で回復を目ざすというが、約2か月後に迫った本大会参戦への道は険しいと言うしかない。
日本代表の負傷者は彼らだけではない。特に不安が大きいのはFW陣だ。ご存じの通り、最前線の絶対的主軸である大迫勇也(神戸)が今季試合に出たり出なかったりを繰り返していて、今月の23・27日の欧州2連戦(アメリカ戦・エクアドル戦)に参戦できるか微妙な情勢なのである。
https://news.yahoo.co.jp/articles/07a6604847b1f31db5bd7636f052dda21a55cfed
本大会に向けてFW陣をどうするか
古橋の同僚・前田大然(セルティック)も昨季ほどのゴールラッシュを見せられておらず、欧州挑戦に踏み切ったばかりの上田綺世(サークル・ブルージュ)も壁にぶつかっている印象だ。
となれば、森保一監督は本大会に向けてFW陣をどうするかを第一に考えていかなければならないだろう。
欧州遠征では、まずは既存FWの状態をチェックすることが最初のテーマになってくる。上記の面々のうち誰が使えるのか、W杯本大会でフル稼働できるのかを見極めることが肝要だ。
そのうえで、7月のE-1選手権で活躍した町野修斗(湘南)や欧州組のオナイウ阿道(トゥールーズ)、大ベテラン・岡崎慎司(シント=トロイデン)など本職のFWを招集するのも一案。
実際、岡崎は8月中旬に新天地へ赴いてから全試合で先発出場中。コンディション自体は4年前のロシアW杯よりはるかに良い。2019年のコパアメリカで森保ジャパンに参戦した経験もあって、グループにもスムーズに適応できそうだ。
一方で、所属クラブでFW起用されている伊東純也(スタッド・ランス)や久保建英(レアル・ソシエダ)、ゴールラッシュを見せている堂安律(フライブルク)らを最前線に抜擢するというアイディアもある。
これに関しては、森保監督も「伊東と久保はFWの位置からサイドに出たり、中盤に下りたりといったプレーをしている。生かせるところは生かしたい」と前向きにコメントしている。
ただ、彼らは1トップでボールを収められるタイプではないから、起用するとしたら2トップになるだろう。となれば、最終予選以降、ベースにしていた4-3-3はいったん横に置き、4-4-2、あるいは3-5-2への布陣変更が求められてくる。
最近の欧州組の戦いを見ていると、伊東のスタッド・ランスを筆頭に、3バック(5バック)で戦っているチームが少なくない。遠藤航と伊藤洋輝のシュツットガルト、守田英正のスポルティング・リスボンは3枚が基本で、鎌田大地のフランクフルトや三笘薫のブライトン、冨安健洋のアーセナルも併用型だ。
板倉、または酒井宏樹(浦和)が負傷離脱という守備陣の現状を踏まえても、今の日本代表は3バックのほうがベターなのかもしれない。
過去の積み重ねを重視する傾向の強い森保監督だが、今回の欧州2連戦では思い切ったテストをするべきではないか。とにかく、選手個々の長所を一番引き出せる形や組み合わせを確認し、本番に向けての「最適解」を見出すことが最優先課題と言っていい。
カタール前最後の代表ウィークということで、指揮官は今シリーズを30人体制で挑むと明言している。つまり、これまでのコアメンバー以外の抜擢も十分にあり得るということだ。
W杯経験者の吉田麻也(シャルケ)や松井大輔(YS横浜)らが「ワールドカップはコンディションが全て」と強調している通り、短期決戦のW杯を戦い抜くためには、チームに新風を吹かせられる好調な人間を使うほうが得策。そういう視点で選手選考をしていくべきだ。
いずれにせよ、この緊急事態を乗り越えて、ドイツとスペインという強敵が同居するグループを突破するためにも、日本代表には幅広い選択肢が必要。固定概念や序列に囚われることなく、大胆なチャレンジをしていくこと。それを森保監督には強く求めたい。
まずは欧州遠征のメンバー発表の行方を冷静に見守りたい。
コメント
負傷中の板倉、浅野と怪我しがちの冨安、酒井がもしも不在だとすると大変
本番だけでも長谷部が帰ってきてくれればフランクフルトの3-4-2-1が合いそう
伊東
鎌田 久保
中山 守田 遠藤 菅原
佐々木 長谷部 吉田
権田
主な控えやTO要員は古橋、堂安、旗手、長友、田中、谷口、伊藤らへん?
最終ラインだけ見たら3バックの方が伊藤や中山、冨安も生きるかもしれないね
奇跡的にセンターバックの人材が豊富で監督が3バックでJリーグを制覇したはずなのに頑なに試さないというバグ