
サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会はアルゼンチンの36年ぶり3度目の優勝で幕を閉じた。この大会を最後に1998年フランス大会から現行方式(32チーム制)での開催が終了。次回の26年米国・メキシコ・カナダ(3カ国共催)大会からは新方式(48チーム制)へと変更になる。
22年W杯カタール大会はアルゼンチンの36年ぶり3度目の優勝で幕を閉じた

次回大会での大きな変更点は出場チーム数の増加。一気に16チームが増え、48カ国が出場権を得ることになった。地域別に見るとアジア枠は4つ増え、大陸間プレーオフを含め最大9チームが参加可能に。アフリカ予選は4.5枠増と今回の変更で最も増え、最大10チームが出場権を獲得できる可能性が出てきた。
これまで大陸間プレーオフを突破しないとW杯に出場出来なかったオセアニア予選からは最低でも1チームは参加できることに。10カ国で争う南米予選では大陸間プレーオフを含め最大7チームが参加可能となるため、本大会出場への“難易度”は格段に低くなる印象だ。その一方で欧州予選は3枠増加のみ。50カ国以上で争われる予選だけに突破の“難易度”に大きな影響はなさそうだ。
ただ、今後混乱を呼びそうなのは1次リーグ組み分けや決勝トーナメントの概要。当初は1次リーグ3チームの16組で各組2位までが決勝トーナメントに進む方式を予定していたが、公平性などの問題が懸念されたためFIFAのインファンティノ会長が16日に現行と同じ1組4チームとして12組に分ける方式を検討すると発言。
同会長はカタール大会に触れ「4チームの組は最後まで面白かった」と指摘。12組の場合は各組3位の中で上位8チームが32強による決勝トーナメントに加わる案が有力とされているが、これだと試合数が100試合を超えるため、状況が二転三転する可能性もあり今後の発表に注目が集まる。
<26年米国・メキシコ・カナダ大会での主な変更点(暫定)>
(1)出場国 32→48 アジア8.5(+4)、欧州16(+3)、南米6.5(+2)、アフリカ9.5(+4.5)、北中米カリブ海6.5(+3)、オセアニア1.5(+1)、残り2枠は大陸間プレーオフ(欧州を除く5つの連盟と、ホスト国である北中米カリブ海からさらに1チームを加えた計6チームで争う)
(2)試合数 64→80 1チームが決勝までに戦う最大試合数は7試合と変わりなし(1次リーグ試合数減により)。ただ、1次リーグ4チーム12組制が検討されており、大幅に試合数が増える可能性もある。
(3)1次リーグ 4チーム8組→3チーム16組 3チーム中、上位2つが決勝T進出へ。出場国48チーム中16チームが敗退となる。ただし、この方式は23年に予定されてる最終決定により変更となる可能性も。代案としては4チーム12組のプランも検討されている。
(4)決勝トーナメント 16→32 決勝トーナメントでは従来より一つ山が増えることになり、8強進出にはトーナメントで2勝しなければならなくなった。ただ、1次リーグ4チーム12組のプラン浮上により従来の16のままとなる可能性も出てきた。
※最終決定ではなく(2)(3)(4)に関しては今後大きく変更となる可能性がある。
