
ブライトンがマンチェスター・ユナイテッドを1-0で下し、6位に浮上した。この順位のままフィニッシュすれば、チームが目標とするヨーロッパリーグ出場権を獲得できる。消化試合がどこよりも少ないことを考慮しても、その可能性は小さくないはずだ。
「上位チームとの直接対決だったので、勝たなければいけなかった」と、フル出場した三笘薫は試合後のミックスゾーンで話した。
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三笘が劇的勝利を収めたマンU戦について語った。個人の出来は?

先々週末のFAカップ準決勝でPK戦の末に敗れたユナイテッドに、ブライトンが雪辱を果たした形だ。ウェンブリー・スタジアムでのその試合で、三笘は対峙したアーロン・ワン=ビサカにほぼ完全に抑えられたため、今回は「気合いが入っていた」と明かした。
「負けたシーンもあったし、抜き切っていないシーンも多かった。シュートも質がダメだった」
開始早々の4分に、仕留められなかった絶好の先制のチャンスのことだ。ヴィクトル・リンデロフからワン=ビサカへのパスを読んでインターセプトし、そのままGKダビド・デ・ヘアと1対1に。「ひねりきれなかったし、落ち着きが足りなかった」と悔やむ三笘のシュートはデ・ヘアの頭部に当たり、ネットを揺らすことはなかった。
右のゴール前にフリーのフリオ・エンシソがいたこともあり、スタンドの一部のファンは「スクエア!(横にパスを出せ!)」と叫んでいた。
その後も何度かシュートを放ったが、枠を外したり、GKに難なくキャッチされたり。また前後半に一度ずつボックス内で倒されたものの、笛は鳴らず。後半にはダニー・ウェルベックに決定機を演出するも、ゴールには繋がらなかった。
両チーム共に守護神のファインセーブも光り(マン・オブ・ザ・マッチはブライトンのGKジェイソン・スティール)、時間は刻々と進んでいき、FAカップ準決勝に続いてゴールレスドローになるかと思われた。ところが後半アディショナルタイムに、ボックス内でユナイテッドのルーク・ショーがハンドを犯し、VARを経てブライトンにPKが与えられた。
重圧に押し潰されても不思議ではないこの場面で、背番号10をまとうアレクシス・マク・アリステルが左のトップコーナーに見事なキックを沈め、アメックス・スタジアムは一気に弾けた。1901年に創設されたブライトンがまだ知らない欧州の舞台。この勝利はそこへ向けた大きな一歩となる。
ただし、三笘にはその実感はまだないという。
「リバプールも調子を上げてきているので。最後のアストン・ビラ戦も、どうなるか分からないですし。(それ以外にも)上位との対戦があるので、粘り強く勝ちきれたら」
史上最高の大勝とドラマティックな勝利で、勝ち点6を積み上げても、日本代表のエースはあくまで足下を見つめているようだ。