
育成時代をトリーアで過ごしたコッホは、カイザースラウテルンを経て、2017年に選手育成に定評があるフライブルクへ移籍。名将クリスティアン・シュトライヒ監督の下で主力に成長すると、19年10月にはA代表デビューを飾り、21年のEURO2020のメンバーにも入っている。
20年にリーズへ1700万ユーロの違約金で移籍してからは、智将マルティン・ビエルサ監督の下でレギュラーとしてコンスタントに活躍していたが、クラブは昨季19位で2部へと降格。今夏50万ユーロでフランクフルトにレンタル移籍を果たした。
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開幕戦に途中出場して以降は出番がない長谷部

マインツベンチ前ということで相手選手やスタッフに猛烈な抗議を受け、主審もイエローカードを提示したが、絶対に突破させないという断固たる意志を感じさせるプレーに、ヘッセンシャウ紙は「かつてファンに愛された元オーストリア代表マルティン・ヒンターエッガーを彷彿とさせる」と賛辞を贈ったのだ。
フランクフルトがファンに愛され、さらにここ数年はヨーロッパに熱狂をもたらした背景に、チームが発する爆発するほどの闘争心があった。全力を出し、足を止めずに走り、身体を張って戦う勇士たち。特にそれを体現する存在としてヒンターエッガーはファンから絶対的な信頼を勝ち取っていた。コッホの姿をファンもそして地元ジャーナリストも、当時のヒンターエッガーと重ねつつある。
マルクス・クレシェSDも「ロビンはピッチ上でもピッチ外でもチームを引っ張る存在となっている。若く将来性のある選手が多いフランクフルトにとって、彼のように経験豊富で、リーダの資質を持ったクオリティの高い選手がいることはとても重要だ」と称賛していた。
長谷部が出場機会に恵まれないのは、コッホが優れたプレーを見せていることの表れでもある。
ドイツ代表歴は8試合あるが、EURO2020以降呼ばれていない。フランクフルトで見せているパフォーマンスから、ユリアン・ナーゲルスマンが新監督となった新生ドイツ代表に推す声は少なくない。
コッホ自身も代表復帰が目標だと明かしている。そしてそのためにも所属クラブで毎試合コンスタントに好プレーをすることの大切さをよく理解している。
「毎週毎週、自分のパフォーマンスをちゃんとピッチで発揮すること。また代表に戻るのは僕の目標だけど、でも決断をするのは僕じゃないから。選手として試合に集中して取り組むのが当然」
1対1での守備力、191センチの長身を生かしたヘディング力、冷静で質の高いビルドアップからのパス能力、さらには3バックでも4バックでもどのポジションでも問題なくプレーできるフレキシブルさも魅力だ。
ハンジ・フリック前代表監督は普段4バックでプレーしている選手を代表で3バックでもプレーできるようにとチャレンジしたが、代表ではそこまでの時間はない。普段から3バックでプレーしている選手を招集する方が順応はさせやすいはずだ。
