昨年8月、ラツィオを新たな冒険の舞台と選んだときに、鎌田大地はこれほどの苦戦を想定していただろうか。だが、クラブ幹部は巻き返しを信じている。
一時はミラン加入が濃厚と言われながら、最終的に契約に至らず、その後ラツィオに入団した鎌田。開幕直後はセリエAで4試合連続先発出場と、マウリツィオ・サッリ監督の期待がうかがえた。
だが、チームがこの4試合で3敗を喫し、苦しいシーズンスタートを余儀なくされると、新チームに溶け込むのに苦戦し、次第に出場機会を失った。レギュラーの座を同じ新戦力のマテオ・ゲンドゥジに明け渡し、大黒柱ルイス・アルベルトとポジションを争っている。
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ここまでは本領を発揮しきれていない鎌田
「魔術師」と呼ばれる司令塔の出場停止や負傷で先発出場の機会を得ても、鎌田は地元メディアから厳しい評価を受けている。ラツィオの一部サポーターからも途中交代時にブーイングを浴びせられるなど、ここまでのイタリア生活は決して順調とは言えないだろう。
当然、本人も落胆しているようだ。ラツィオ専門サイト『cittaceleste』によると、アンジェロ・ファビアーニSDは「すべての日本人と同じように、彼も非常に厳格だ。気落ちしているよ」と明かした。
「自分にできることを出せていないからだ。理由はたくさんあるだろう。例えば国が変わり、サッカーが変わり、クラブが変わったなどだ」
そのうえで、同SDは「私はサッカーができる選手だと思っている。遅かれ早かれこの危機を乗り越えるだろうとね」と続けている。
「彼はローマの街とラツィオで快適にやっている。今後に向けて問題はないと思う。もちろん、未来を予測することはできないけどね」