スペインの目利き、ミケル・エチャリはそう言って、日本が敵地でドイツを１－４で下したゲームを激賞している。
エチャリは、最高の名誉職のひとつであるバスク代表（FIFA未公認）の監督を10年以上にわたって務めた指導者である。バスクはミケル・アルテタ（アーセナル）、ジュレン・ロペテギ、ウナイ・エメリ（アストン・ビラ）、イマノル・アルグアシル（レアル・ソシエダ）、ハゴバ・アラサテ（オサスナ）など、世界的な名将を数多く輩出しているが、エチャリは「バスクサッカーの父」と尊敬され、そのトップランクと言える。ちなみに彼の後任のバスク代表監督は、スペイン代表監督としてＷ杯やEUROを戦ったハビエル・クレメンテである。
「史上最も日本サッカーの力を世界に示した試合のひとつだ」
https://news.yahoo.co.jp/articles/42b557805d5a7c78aa25ed14cf19483049f948f3
エチャリは戦術運用の面で、成熟が見られる点を称賛
「日本は４－２－３－１が基本布陣だったが、トップ下に入った鎌田大地のポジション取りで柔軟に変化した。言い換えれば、鎌田が”座標”になっているということだろう。
守備では、鎌田がトップの上田綺世と組む形で、４－４－２になっていた。一方で攻撃では、プレーメイクのところでは下がってボールを受け、インサイドハーフのようにプレーし、そこでは全体が４－３－３のようにも映った。これは私が言い続けてきたことだが、ポジションは別にして、鎌田は組み立てのところで積極的にボールに絡んだほうが、そのよさが出る。
鎌田はパウサ（休止、停止）を使い、プレーに緩急をつけられる特別な選手である。それによってプレーを展開、広げられる。とくにボランチの遠藤航、守田英正、そして右サイドバックの菅原由勢との関係性は良好で、連携によってドイツを上回っていた。
チームとして特筆すべきは、カタールＷ杯の時のように極端に守勢に回らなかった点だろう。ビルドアップする勇敢な姿勢を見せ、ボールを持つ時間を増やし、敵陣で攻撃を仕掛けることで、試合開始から互角以上の勝負を挑んでいる。この変化は非常に大きい」
そう語ったエチャリは、得点の応酬について解説した。
「11分、日本は積極的な攻め上がりを見せていた菅原がクロスを送り、これに対し、真っ先に反応していた伊東純也がニアで合わせ、先制に成功している。敵陣に入り込めていたので、ゴールはひとつの必然と言える。意外なほど、呆気なく先手を取った。
そこで私が着目したのは、攻めよりも守りのほうである。センターバックでコンビを組んだ冨安健洋、板倉滉がすばらしい連携を見せ、ボランチの遠藤、守田との関係性も含めて堅固さを保っていた。守備の安定が攻撃を促していたのは明らかで、これはサッカーの原理原則と言える。
18分、日本はドイツの反撃を浴び、レロイ・サネの一撃で同点に追いつかれている。ただ、このゴールは相手を褒めるべきだろう。チームの連動と個人のセンスで奪った最高水準のゴールだった。
だが21分、日本は浮き足立つことなく、すかさず逆転に成功している。再び、菅原からのクロスを伊東が触り、さらに上田綺世が反応し、ゴールに流し込む。同点にされても怯まずに攻撃に出られたのは、日本の進化の証だ。
そして後半も、日本は攻守をコントロールし、戦いを不利にすることなく、見事に推移させていった。リードされたドイツが攻撃の強度を増したことで、谷口彰悟を投入し、５バックで守備を強化。ただし、あからさまに守りに入るのではなく、しっかりポジションを固める戦い方だった。それによって、完全に敵に主導権を渡さなかったのだ」
エチャリは戦術運用の面で、成熟が見られる点を称賛した。
「各選手がやるべきことをわかっていて、最善の仕事ができていた。たとえば右からのプレーを担った菅原は殊勲者だろう。周りとの補完関係で、攻撃することによって、サイドでの攻防をリードさせていた。
そして75分に入った久保建英は、１－２とリードした試合をクローズさせる仕事で、欧州で培った実力を見せている。これは決して簡単なミッションではない。優れた攻守のバランス感覚だった。
久保は自身の拠点をカバーしながら、90分、相手ボールを抜け目なく奪い去ってカウンターを発動。ゴール前に殺到し、GKを引きつけると、駆け込んでいた浅野拓磨に合わせ、とどめ弾をアシストした。さらにアディショナルタイムにも右サイドでボールを持つと、ディフェンスと対峙しながら高精度のクロスを送り、田中碧のヘディングシュートを生み出した。極めて効率の高い攻撃だった」
最後にエチャリは、日本代表にこんなエールを送っている。
「ドイツを打ち負かしたことで、日本の台頭は世界中に打電されている。誇るべき戦いだったと言えるだろう。ほとんどの選手に及第点を与えられる出来で、日本サッカーの発展を感じさせた。次の対戦相手であるトルコは、馬力のある選手が多いチームだけに警戒が必要だが、健闘を祈りたい」
コメント
鎌田の評価が凄くしっくりくる
鎌田下がってから創造性落ちたことに納得がいく
鎌田と菅原の動きがいかに効果的だったか、わかりやすい良い論評だなぁ
鎌田の良さってこういうことなのね
専門家の見る目は違うよな
サッカーIQが高いってこと？
鎌田自身もベナ内でスルスル相手をかわしてく凄いドリブル持ってんのにな
代表じゃ脇役に徹っしてるのかね
W杯独戦の圧倒された前半のミュラーの仕事を今回鎌田がやった感じだよね
鎌田を全く評価してない評論家はメモしとけよ
採点も低いとこはそういうことｗ
鎌田の事褒められて嬉しいけどこの人まぁまぁアレなんだよなぁ
フランク時代、ビルドアップ時に鎌田経由で無いと前線が上手く機能しなかったもんな。
解説の佐藤寿人や槙野も目立たないとこで実に鎌田が効いてるみたいなことをやたら言ってたし、そういうことなんだろうな。
まぁ>>3の通り黒子役もこなしがなら得意のヌルドリであのサイドネット狙うグラウンダーの精度の高いシュートを打つシーンが増えてくると、愈々日本の攻撃陣の厚みは次のフェイズにいけるわ。
>>1～>>5まではよくサッカー見てる人だなぁって思うわ。
どこにでも湧くしょうもないイメージだけでsage評したがるキッズもいるけど。
決定力はもう少し欲しいけど、決定機の数が増えたのは嬉しい。今までは数少ないラッキーチャンスでものにできるかどうかの運ゲー要素が強かったけど積極的に攻める姿勢があるのは観ていて楽しい。守備が安定していたら中盤以降も安心して仕掛けられる。
鎌田下がると板倉がめっちゃ困ってたからな
私は三苫よりも久保の方が大きい期待感を持っているが、久保は緩急でいうと急の要素が大きすぎるので、鎌田のような緩急が身に付けば怖いものなしになると思う。
鎌田が変動的に動くことで局地的な数的優位を作り続けていた
ポジション取りも相手からすると嫌らしかっただろう
鎌田はボールを持っていない時も本当に面白い選手だ
鎌田の動きの凄みを理解する日本ファンが増える時代になれば
日本はもう一歩先に行けると思う
俺が俺がと出ていっても光れる選手なのに
対外的には評価が低くなってもチームとして一番有益な動きをやり続けた鎌田に拍手を送りたい
今日やるトルコのチャルハノールもインテルで同じ役割担ってて組織を最適化させる
クラブレベルじゃなく代表でできるのはまた凄まじい
鎌田は守備から攻撃の繋ぎのほとんどで絡んでたからな
ポジションは自由でどこやってるかよくわからんかった
あれが現代的なトップ下（セントラル）の姿なのかもしれない
奇しくもいまの香川がボランチでそんな感じになってるしな
オンザボールしか見れない奴は鎌田の凄さが分からんよ
俺のことなんだが
>>11
ソシエダでのシルバの役割かな
鎌田の方が0.5列前目な印象だけど、適正ポジは鎌田とそこに収まると思う
遠藤守田と全員が出るでもないローテーションも選択肢
>>15
良かったじゃん
これからもっと楽しめる要素に気付いたんだ
オンザボールしか見れてない人間は鎌田も久保も評価できないし伊東を過剰に評価するんや
もちろん伊東は素晴らしい選手だけど、オフザボールや先手の守備は物足りない
久保がスタメンなら素人でも分かるくらい鎌田が活躍する姿を見れたよ。
トルコ戦でスタメンが代わっても戦術の再現性を発揮できるかが見どころ
トップ下というよりボランチ前みたいな間のポジションだよな
代表厨のにわかだけど、ここ数年、守備時のパスコース切るポジショニングだとかの話を聞くようになって、観戦がめちゃ面白いわ
代表だけじゃなくランスやソシエダの試合も見てたら久保も伊東もオフザボールの動きは凄いよ、それを感じ取れない味方がフイにしちゃってる時もあるけどｗ
まぁ三笘や堂安にも言えるけど、この4人はプレス、プレスバックもさぼらないのも良い。
>>1
スペインのMUR！？
ソダヨ(ネイティブ)
>>25
MKR・ﾎﾟｯﾁｬﾏ…
よく仕事場にもいるじゃない。難しいことしてるのに全然難しいことしてないな顔、涼しい顔してる人。演技でもいいから、鎌田さんには、俺って凄いことやってんだよな顔の演技力欲しいの。
>>27
鎌田、伊藤洋
日本代表無表情2トップ