
2010年の南アフリカ大会(ベスト16)を皮切りに、14年のブラジル大会(グループリーグ敗退)、18年のロシア大会(ベスト16)と、過去3度のW杯に出場した長友。4度目のW杯が近づくなかで、「小さい頃から夢見てきた大会ではありますが、その時以上に、W杯を経験するたびに、想い、情熱が増している。(最終登録メンバーに)選ばれたら、これまで以上に生き生きとした、爆発する長友を見せられるんじゃないかなと意気込んでいます」と、世界最高峰の舞台に立つ意欲を見せた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9ce248ae9924f89cc7fdede586e41d963f09c73d
W杯目前の心境を長友が明かす

「みなさんも、ある程度、僕の性格を分かってくださっているんじゃないかなと思いますが、相手が強ければ強いほど、マッチアップする相手も強ければ強いほど、力を発揮できるところがある。W杯でドイツとスペインと当たることが決まった時は、自分自身、嬉しかった。どちらにせよ勝ち上がるということは、強豪と当たる。それが遅いか早いかの違いでしかない。自分たちの力を証明するためにも、第1戦から優勝候補のドイツと戦えるのは、モチベーションとして、最高の状態で臨める。チームにも自分にも最高のシチュエーションだと思っています」
これまではチーム内にも長友以上のベテラン選手がいた。だが、今大会では、少なくともフィールドプレーヤーでは最年長になることが有力視されている。年齢を感じさせないプレーを見せる長友だが、一方でピッチ外では、ベテランらしさが求められることも自覚している。
「やっぱり、いろんなことを経験してきましたし、フィールドプレーヤーでは、年齢も一番上になる。なので、精神的支柱となりたい。みんなが良い時はいいけれど、苦しい時に心の拠りどころでいられるような存在でいたいと思います。W杯も、良い時ばかりではなく、難しい状況も出てくる。そんな時に『長友に頼っていればなんとかなる』と。チームメイトが『長友に頼れば元気になる』『歩くパワースポットだ』と思ってもらえるくらい、エネルギーを発したい」
チームとしては初のベスト8進出を目指す今大会。長友には個人的な目標もある。息子の憧れになることだ。
「一番上の子は4歳、5歳くらいになる。父親が何をしているか分かってきはじめている。ただ、『サッカー選手になりたい』という夢を持ち始めたきっかけは、父親を見てからではなくて、ブラジル代表のネイマールを見てからだった。今も、FC東京の試合も見に来ていますが、父親・長友佑都ではなくて、『アダイウトンになる!』と言っている。寂しさもあるが同時に見る目があるなと。父親より素晴らしい選手を目標にしているのは嬉しく感じているが、W杯で数々の名プレーヤー、ビッグプレーヤーと対戦するので、観戦しに来る息子に『長友佑都のようになりたい』と言ってもらえるように頑張りたいと思います」
長友の息子が、憧れの選手として父親の名前を挙げるような活躍を見せていれば、きっと日本も目標に近づいているはず。自身の周りのすべての事象をモチベーションに変え、ベテランDFは前人未到の記録達成だけでなく、新たな歴史を切り開くためにカタールの地を目指す。
