前回のロシア大会も取材したというエラディディ記者に、この日、日本の練習を訪れた理由を尋ねると、「今大会で日本代表はダークホースになると思っているんだ」と説明してくれた。そして、「彼らは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるはずだ。結果がどうなるかは分からないけれど、日本は良い戦いを見せてくれると思っているよ」と、森保ジャパンへの期待値を語った。
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日本代表のトレーニング取材に訪れたエラディディ・ワリード・アミン・アリ記者
「日本代表の戦いぶりは、誰か特定の個人に頼ったものではなく、集団として強みがあると思っている。日本はとてもシステマチックなチームであり、集団として良く組織されて良いプレーをする。フィジカル的にも強く、とても賢い選手が多い。個人ではなく、グループとして、違いを生み出すチームだと感じているんだ」と、今大会は準備期間が短いなか、結束力が高いことが日本の強みになるだろうと分析した。
グループEの勝ち抜けチームを聞くと「それは難しいが、スペイン、ドイツ、日本という順位になると思う」と語った。「ただ、日本の選手たちが自分たちを信じて戦うことができれば、このグループを突破する力はあるだろう。例えば、ドイツは私たちがよく知っている以前のように圧倒的な強さを誇るドイツではない。チーム内に問題があることは、彼らの最近の試合からも見て取れる。スペインも同じだ。チームに問題があり、DFセルヒオ・ラモスやMFチアゴ・アルカンタラ、GKダビド・デ・ヘアを招集しなかったことで、メディアはルイス・エンリケ監督に対する批判を始めている。両方のチームは、問題を抱えている状況だ。日本はこうしたところに突け入る隙があるはずだ」と、日本はグループリーグ突破が可能な力があることも付け加えている。
また、日本には地の利があると考えているようだ。「日本はアジアの国であり、カタールをはじめ、中東での試合を多くこなしている。これも日本の強みになると思う。堂安にも、日本が上位に進出できると思うのかと聞いたら、彼は『もちろん。僕たちは自分たちを信じている』と言っていた。また『カタールで多くの試合をしている経験も助けになるか?』と聞いたら、『そう思うよ』と答えていたよ」と、取材でのやり取りを明かしてくれた。
日本とドイツ、スペインの2試合の取材申請が通ったというエラディディ記者は、注目する選手について「さっきも言った通り、日本の強みはグループにあると思う。ただ、個人的には南野がとても好きだ。彼は本当に素晴らしいタレントだと思う。リバプールには、数多くのスタープレーヤーがいたから、輝くことはできなかった。それでも、もっと多くの経験を積めば、ヨーロッパのサッカー界でも大きな存在になるはずだ。初めてのW杯は経験を積むのに素晴らしいチャンスだ。オーストリアからプレミアリーグへのステップアップは、かなり歩幅の大きな一歩だった。あのレベルに適応するのには、時間が必要だったと思うよ」と、今大会での成長に期待した。