
1-0の浦和リードで迎えた後半30分、中盤で前を向いたMF大久保智明からFWブライアン・リンセンを狙ったパスが相手に当たると、並走していたシャルクの前へ。「簡単とは言わないが俗にいうトレーニングゴールで、1秒ほどの判断の時間があって、それをしっかりとそのボールを枠に蹴りこんだ。身体が自然と動いたので非常に良かった」と振り返る。そして、ゴール裏のサポーターへと駆け寄って咆哮し「この勝ち、ゴールをサポーターの皆さんと一緒に喜ぶのがフットボールの魅力で、子供のころからの夢がこの瞬間に詰まっている」と笑顔だった。
さらに後半37分にシャルクは左サイドからクロスを入れると、DF明本考浩がジャンピングボレーでゴール。これで1ゴール1アシストの大活躍だが、このゲームが今季のJ1初出場。登録メンバー18人に入るのも初めてだった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3e0d69473f2b28eaa016cc50c56c69608f4bc10b
浦和FWシャルクが1ゴール1アシストで柏戦の勝利に貢献

柏戦までのシャルクはルヴァンカップの湘南ベルマーレ戦でスタメンから後半25分までプレーしたのみ。3月26日の同杯2戦目の清水エスパルス戦では登録メンバーに入らず、スコルジャ監督は「先週、メンバーに入らなかったことでかなり落胆していたので話をした。彼には忍耐強くチャンスを待ってほしいと話した。4月と5月では合計14試合もあって連戦もある。必ずチャンスがあるという話をした」のだという。その一方で「基本的にいい練習をする選手だが、ここ2週間くらい彼の野心を感じた。いつも彼とは面と向かって何度も話してきた」と、モーベルグの調子が上がってこない中で柏戦のベンチに入れる決断を下していた。
一方のシャルクは「選手にとって時より残念な気持ち、1回落ちてしまうことも気持ちの部分で重要だと思う。そこでしっかりと監督、チームメートとコミュニケーションをとって、自分の気持ちを吐き出すことで、深いコミュニケーションをお互いに取れる。それがグループとして自分が上がっていくために重要なプロセスだと思います。監督は毎試合18人しか選手を選べないので、監督の気持ちを理解しながら、お互いにコミュニケーションを取る。それが良いチームを作るためには非常に重要な要素だと思う」と、監督の判断を受け止めつつもモチベーションを保った。
殊勲のアタッカーは「もちろん簡単な日々ではなかった。メンタル的に強く凛としてキープする必要、毎日の練習でハードに追い込みながら持続する必要がありました。今日は監督が僕にチャンスをくれました。フットボールは時にシンプルなもので、このように結果が生まれます。そして個人的なことだけではなく自分のゴールによってチームを助けられた。ここからは自分の掴んだ地位を確立できるように挑んでいきたい」と話す。