「責任はある」三笘薫、パスミスで絡んだ34秒の失点に悔しさ露わ。まさかの大敗に「勢いに乗せてしまったのが最大の敗因」 | footcalcio

「責任はある」三笘薫、パスミスで絡んだ34秒の失点に悔しさ露わ。まさかの大敗に「勢いに乗せてしまったのが最大の敗因」

三笘薫プレミア

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降格圏に沈んでいたエバートンに、ホームで1-5とまさかの大敗──クラブ史上初の欧州カップ戦を目ざすブライトンより、クラブ史上初のプレミアリーグからの降格を免れようとするアウェーチームの方が、その想いは強かったということだろうか。

実際、声援やノイズの大きさでは、数で劣る敵地からやってきたファンのほうが、試合前から大きかったように感じた。前日に国王即位の式典があった休日の月曜日、キックオフ前に英国国歌が流れると、リバプールから大挙して乗り込んできたエバートンサポーターはブーイングで応じた(労働者階級の多いリバプールでは、政策により発展を妨げられた過去があるようで、王室や政府に反抗する人が多いとか)。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ff2f1642b2b8aa54723110ea8c77a6f6ce420b9d

ブライトンまさかの5失点大敗

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そんな熱いサポーターの後押しを受け、エバートンは開始34秒に先制する。ブライトンの左サイドで三笘薫のパスミスをさらって逆襲に転じ、最後はドミニク・キャルバート=ルーウィンの右からの折り返しをアブドゥライェ・ドゥクレが冷静に沈めた。

「自分たちから崩れ、そこに関わったので、責任はあると思います」と試合後に三笘はそう言った。

「1点入れば相手のペースになり、失点してしまえばあっちのペースになるという典型的な(試合)。勢いに乗せてしまったのが、最大の敗因ですね」

いつも通り後方からパスを繋いで主導権を握ろうとしたブライトンと、待ち構えて球を奪ったら相手の手薄なスペースを素早く突こうとしたエバートン。実に対照的な手法を用いた両者の対戦では、確かに早々の先制点が大きくモノを言ったように、記者席からも思えた。それについては、敵将も同じ印象を持ったようだ。

試合後の記者会見でエバートンのショーン・ダイチ監督に、筆者が先制点について尋ねると、1月30日から現職に就いている指揮官は嗄れた声で次のように答えた。

「まさに、それが試合の流れを決めたな。願ってもいない展開になったよ。選手たちの集中力の賜物だ。あんなに早く自分たちのペースに持ち込めるとはな」

その後もエバートンはコンパクトに堅陣を築き、深い位置でボールを奪ってはカウンターを仕掛けていった。その急先鋒となったのは、バーンリー時代にダイチ監督の指導を受けていたドワイト・マクニール。左サイドからスピーディーかつ巧みなドリブルで敵陣深くまで持ち込み、2点目をアシストし、3点目のオウンゴールを誘い、4、5点目を自ら決めて、文句なしのマン・オブ・ザ・マッチに輝いた。

この試合の左ウイングに甲乙をつけるなら、三笘ではなく、23歳のイングランド人アタッカーが優れていたと言わざるを得ない。

「引きつけてクロスや中にパス、1対1の時は仕掛けようとか。色々ありますけど、切り替えるしかないですね」

三笘はそう言って悔しさを滲ませた。ここからブライトンはアーセナル、ニューカッスルと上位陣とのアウェー戦が続く。それでもいま一度、良い頃の自分たちに立ち返ることができれば、欧州カップ戦への道は開けるはずだ。

次節は14日に行われ、ブライトンはアウェイでアーセナルと対戦する。
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