開幕2か月前のドタバタ劇。なぜ監督交代に至ったのか。
城彰二氏のYouTubeチャンネルに、2018年のロシア・ワールドカップで日本代表を率いた西野朗氏が出演。技術委員長から指揮官に就任する経緯を振り返った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b74014317563f355645119de1d7aae9cd3521c7b
西野朗×城彰二が対談。ロシアW杯を振り返る
ロシア大会を目ざす日本代表は当初、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が指揮を執っていた。アジア最終予選も無事に勝ち抜いたが、2018年4月7日にハリルホジッチの解任、その2日後に西野氏の新監督就任が発表された。
城氏が「当時のメンバーに聞くと、半分ぐらいは、前から解任してほしい、監督とやりたくない、みたいな話がけっこう出てきている選手がいたような気がするんですけど?」と投げかけると、西野氏は次のように回想する。
「良い準備をして、予選も勝ち抜いて、やってきたけど、ワールドカップイヤーになって、ハリルさんも、自分の指導哲学みたいなのがあるじゃないですか。それをすごく、打ち出してきた。成功体験もあるから。ものすごく選手に、高圧的というか、こうやらないとワールドカップは戦えないとか、勝ち切れないとか。チームに対しても、個々に対しても、要求がさらに強くなったところもあった」
技術委員長だった西野氏は、ハリルホジッチに「日本人ってもっとたくさんできることありますから」「この選手、もっと柔軟にいろんなプレーを引き出せます」など進言しても、受け入れられなかったようだ。
「それは自分の哲学ではないんだよね。ハリルさんも、ものすごく葛藤したとは思うんだけど」
ハリルホジッチにはハリルホジッチの信念があった。ただ、「ワールドカップイヤーになったら、俄然、加速する監督像があって、それに選手たちが少し追いつけなかった」と西野氏は考える。
それが不満という表現になるかもしれないが、西野氏は「反発ではない」と強調する一方で、「戦えるんだろうか、という疑問を持ち始めたのは間違いないかな」と語った。