【セルジオ越後】欧州のビッグクラブが次々に来日。注目度が高いのは喜ばしいけど、Jリーグに魅力があるか心配になる | footcalcio

【セルジオ越後】欧州のビッグクラブが次々に来日。注目度が高いのは喜ばしいけど、Jリーグに魅力があるか心配になる

ネタ・談話

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7月19日から8月1日にかけて、マンチェスター・シティ、バイエルン、パリ・サンジェルマン、インテル、アル・ナスル、セルティックが来日して、試合を行なう。

ヨーロッパの名門クラブや世界的なスター選手を、目の前で見られる機会。チケットが高額であっても、渡航費に比べれば安いというためだろうか、売れ行きが好調のようだ。

今回をきっかけに、サッカーに興味を持ってくれる人もいるだろう。ニュースで取り上げられれば注目度も上がるから、喜ばしいね。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c9a9abc130cb94d6b8c6cc6361d59139f014d246

かつては「Jリーガーになりたい」と言った子供が、今は「海外に行きたい」

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ただ、来日するクラブの選手たちはシーズンオフで、これからコンディションを上げていく段階だから、本調子ではない。チームとしても未完成な状態で、本来のサッカーを望むのは難しい。しかも、この時期の日本は高温多湿だ。

お客さんは、マンチェスター・シティやバイエルンなどの名門クラブのサッカーよりも、エムバペやハーランド、クリスティアーノ・ロナウドといったスター選手を見に行く感じになるのではないか。

6月に神戸と試合をしたバルセロナの選手たちが、東京都内の有名スポットを満喫している様子がSNSで公開されていた。言い方は良くないけど、サッカーに本気ではなく、半分観光で来たように見えてしまったよ。

厳しい言い方になるけど、Jリーグに魅力があれば、ビッグクラブが来てもこれほど騒がれないのでは、と考えてしまう。かつてJリーグにはジーコ、リネカー、リトバルスキー、ドゥンガといった、世界的に有名な選手がたくさんいたが、今ではほとんどいない。

先日神戸を退団したイニエスタも世界的なスター選手で、日本に多くのものを残してくれた。一方で、Jリーグの開幕直後ならば「イニエスタ“が”いる」ではなくて、「イニエスタ“も”いる」となっていたはずだ。

シビアな見方をすると、Jリーグ開幕前のJSLの頃に戻ってしまったのでは、と心配になってしまう。サッカー少年は、JSLしかなかった時に「海外でプレーしたい」と言っていて、Jリーグができた直後には「Jリーガーになりたい」と口にしていた。今は、また海外行きを希望している。子どもの言葉は、その国のその時の事情を教えてくれる。

30周年を迎えたJリーグの魅力を上げるためにすべきことを、真剣に考えるのが今の“宿題”だと思う。

来日するクラブは、チケット収入に加えてグッズ販売などでも利益を上げる。日本に稼ぎに来るわけだ。僕が生きている間に、Jリーグのクラブがヨーロッパで試合をして稼げるようになってほしいね。

今夏、日本では多数の海外クラブがツアーを実施。プレミアリーグ王者のマンチェスター・C、ブンデスリーガ王者のバイエルン、スコティッシュ・プレミアリーグ王者のセルティック、PSGやインテル、アル・ナスルが試合を行うことが発表済となっている。

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