現在来日中のバイエルンにとって、日本で行われる2試合目となる。26日に行われたマンチェスター・Cとの一戦は、86分にマンチェスター・Cのアイメリク・ラポルテに勝ち越しゴールを許し、1-2で敗れていた。同試合の3日後、今度は明治安田生命J1リーグの川崎フロンターレと激突。今季の川崎Fは開幕から出遅れたものの、現在は徐々に本来の力強さを取り戻しており、第21節終了時点で7位につけている。
川崎Fは山根視来、脇坂泰斗、宮代大聖ら明治安田生命J1リーグの主力が揃って先発入り。負傷の影響で戦線を離れていた小林悠も復帰を果たし、スターティングメンバーの一角に名を連ねた。対するバイエルンは、マンチェスター・C戦から2名を変更。前日会見におけるトーマス・トゥヘル監督の宣言通り、今夏の移籍マーケットで新加入したキム・ミンジェが先発として新天地デビューを飾った。加えて、18歳のマティス・テルもスタメン入りを果たしている。
【スコア】
川崎フロンターレ 0-1 バイエルン
【得点者】
0-1 58分 ヨシプ・スタニシッチ(バイエルン)
https://news.yahoo.co.jp/articles/633eef093ad007eed31dd9e8d3d020729826a3d5
均衡を破ったスタニシッチ
ここから徐々にバイエルンが攻撃に出る時間が続く。10分には敵陣左サイド深い位置でパスをカットしたコンラッド・ライマーがダイレクトで中央へ繋ぐと、ペナルティエリアで待っていたテルが右足で狙うも、シュートはポストに嫌われた。45分にはペナルティエリア手前でボールを持ったレロイ・サネのスルーパスから、右サイドを破ったセルジュ・ニャブリが中央へ折り返すと、最後はテルが反応。ダイレクトで合わせたものの、シュートはわずかにゴール左へ。前半にゴールネットが揺れることはなく、スコアレスで45分間が終了した。
後半に入ると、川崎Fは5名、バイエルンは9名のメンバーチェンジを実施。川崎Fは18分に脇坂が脳震とうの疑いによって瀬古樹と交代していたため、スターティングメンバーから6名が変更されることとなった。川崎Fは後半の立ち上がり、46分に瀬古が強烈なミドルシュートを放ったが、ここはGKヤン・ゾマーの好セーブに阻まれた。
その後はバイエルンがボールを握りながら、前から川崎Fがボールを奪いに行く時間が続いたものの、58分に均衡が破れる。川崎F陣内で瀬古が遠野へのグラウンダーパスを試みたが、狙っていたヨシプ・スタニシッチにボールを奪われる。ここからボールを持ち運んだスタニシッチは相手を引き寄せて横に預けると、待っていたライアン・フラーフェンベルフはダイレクトでスペースへ。ワンツーで突破したスタニシッチが最後は左足で仕上げ、バイエルンが先手を取った。
悪くない戦いを見せながらも1点ビハインドとなった川崎Fだったが、65分にはビッグチャンスを作り出す。左サイド開いた位置で前を向いた登里享平が内側斜めの方向へスルーパスを送ると、抜け出した遠野大弥がダイレクトで中央へ折り返す。ファーサイドで待っていた山田新は切り返しで寄せてきたフランス・クレツィヒを振り切り、左足を振り抜いたものの、シュートはクロスバーを超えていった。
同点を目指す川崎Fはその後も悪くないシーンを作りながらも、なかなかゴールネットを揺らすことができない。対するバイエルンは85分、レオン・ゴレツカのスルーパスからブナ・サールが大外を突破。マイナスへの折り返しを受けたフラーフェンベルフが相手を引きつけて斜めに繋ぐと、最後はアリヨン・イブラヒモヴィッチがフィニッシュ。フリーで放たれた一撃は枠を捉えられなかった。89分には相手のミスからイブラヒモヴィッチがGKと1対1のチャンスを迎えたものの、ゴール右下を狙ったシュートはGK上福元直人に弾き出されている。
試合はこのままタイムアップ。今夏のバイエルンの日本ツアーは1勝1敗という成績で幕を閉じた。