スペインの名将がトルコ戦を総括「久保建英が際立っていた」「戦術的エラーが目立った」

ネタ・談話

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「すばらしい勝利を飾ったドイツ戦から、先発メンバーは左サイドバックの伊藤洋輝を除いてガラリと変わっていた。多くの選手をテストする意味合いが強かったのだろう。いいプレーがあったのは間違いないが、その点でいくつか課題も出ていた」

スペイン人指導者、ミケル・エチャリはそう言って、日本がトルコを4-2で下した試合について振り返っている。

エチャリはレアル・ソシエダ、エイバル、アラベスというクラブで、さまざまな役職に就いてきた。とりわけ戦術指導に優れ、バスクサッカー界においては重鎮である。たとえばレアル・ソシエダのイマノル・アルグアシル監督も”教え子”のひとりだ。

その戦術家は、日本の戦いをどう見たのか?

https://news.yahoo.co.jp/articles/83c91845ea4068b087c26f9aa7926335eb1d5ed3

ミケル・エチャリが「際立っていた」と称賛したトルコ戦の久保建英

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「まず、フォーメーションとコンセプトはドイツ戦から変わっていない。4-2-3-1が基本だが、守るときは4-4-2になる。ドイツ戦はトップ下の鎌田大地が戦術軸になっていたが、同じトップ下に抜擢された久保建英が、その役目を担っている。

11人のなかでは久保が明らかに際立っていた。下がってボールを受け、叩いて攻め上がる。その間、味方がスペースを作るのに合わせて動き、自らスペースを使い、前方が開けると、脅威を与えるドリブルを見せた。プレーに連続性を感じさせ、常に敵味方の動きに注意を払い、その裏をかく動きができている。

15分、久保が左サイドで始めたプレーからだった。田中碧を経由して右サイドまでボールを展開し、中に入ったところで伊藤敦樹が左足で突き刺した。連携にやや難があるチームにあって、久保は自らボールを運び、味方の優位を作っていた。戦術的にも、技術的にもトッププレーヤーと言える。

28分、久保は味方が奪い返したボールをすかさず左足で狙っている。決断が速い。しかも鋭い軌道のボールで、非常に高いレベルのプレーだった。

久保のシュートをGKがこぼし、それを中村敬斗が押し込んでいるが、注目すべきはチーム戦術だろう。3人の選手がこぼれ球を狙うポジションをとっていた。とてもいいシーンで、必然の得点である。

36分には自陣で毎熊晟矢がボールを奪うと、一気にゴールへ殺到している。カウンターで日本は優位に立ち、中村がゴールを決めた。これで3-0になったわけだが……。戦術的には合格点をつけることはできない。

このシーンは、毎熊が前へ運んだところで、トップの古橋亨梧はマークを引きつけてニアに入り、そのスペースに久保、もしくはファーポストの中村が待つのが定石だった。古橋は得点を自らが狙いすぎ、周りを生かすプレーが疎かになっていた。トルコは右サイドの選手が戻らず、拙守に助けられて、結果的に中村はフリーになったが、戦術的な動きでもっとロジカルにフリーになれていたはずだ。

古橋は俊敏性やゴールの形はすばらしい選手だ。ただ、たとえば岡崎慎司のように戦術的に成熟できないと、1トップは苦しいだろう。うまくいかないことで、どこか焦りも抱えていたのかもしれない。ややパワーにも欠ける選手だけに、せっかくのシュート精度まで悪くしていた」

エチャリはあくまで建設的に解説している。3-0になったが、日本はトルコを圧倒していたわけではなかった。戦術的エラーが目についたという。

「37分、堂安律はインサイドへのスルーパスを狙い、そのトライそのものは失敗したが、悪くなかった。相手のカウンターにすぐ反応したのもよかったが、相手に運ばれてしまったところ、右サイドバックが前に出て守備をしていたにもかかわらず、右アタッカーの堂安がカバーを怠っていた。強豪との一戦では、こうした”さぼり”は大きな代償を払うことになるだろう。

44分、日本はFKを与えると、ロングボールをファーポストで折り返され、正面に弾いたボールをヘディングで押し込まれている。前半終了間際のFKで、守りきる工夫がほしかった。GKのプレーもやや不安定だった。

また、左サイドバックの伊藤(洋)はことごとく背後を取られている。左サイドからのクロスに対し、ボレーで狙われたシーンがあったが、なぜ直前にマークを外したのか? 失点にならなかったのは、単なる僥倖(ぎょうこう=思いがけない幸運)だろう。また、ひどいコントロールでボールを相手に渡し、カウンターも浴びた。61分にも自らが潰すべき相手を見失い、クロスを入れられ、トルコに2点目を奪われている。目の前のアタッカーをみすみす自由にして、だ。味方が触ってコースが変わった”不運”に見えるかもしれないが、必然の失点だろう。

伊藤は72、73分もたて続けにポジショニングが悪かった。簡単に前に入られ、決定的なプレーを許していた。キックは悪くないが、正直、左サイドバックのポジションはどうなのかと思う」

エチャリは端的に説明しながら、最後にこう試合を総括している。

「後半10分のプレーのように多くの選手が関わるチームプレーもあった。攻め寄せ、セカンドボールを拾い、クロスを入れ、最後は田中がミドルを放ち……と、攻守が潤滑に運ぶ時間帯もあった。最初に記したように久保は違いを見せたし、田中はアップダウンするパワーを感じさせ、交代出場の伊東純也は守備&カウンターで特徴を出していた。

ただ、他はドイツ戦と比べると、必ずしもフィットしていなかった。

もっとも、これは監督としてベストチョイスを見つけるプロセスだろう。その点では収穫の多い一戦だった。欧州遠征の連戦で8得点3失点は、堂々とした数字だ」

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次は10月のインターナショナルマッチウィークで活動が予定されており、同13日に『デンカビッグスワンスタジアム』でカナダ代表と、同17日に『ノエビアスタジアム神戸』でチュニジア代表と対戦する。

コメント

  1. 名無し より:

    伊藤洋輝批判が凄まじいな
    5chのニワカは田中碧を目の敵にしてたのに

  2. 名無し より:

    これと言った実績も無い様な人だから前試合からスタメンずいぶん入れ替えた事の状況も理解できないんだろうな
    実績だけ見てもエチャリよりも森保の方がはるかに上なんだが

  3. 名無し より:

    伊藤だけ短期間で2試合連続だからな
    しかもサネの相手した後でもう1試合とかミスも出るわな

  4. 名無し より:

    >>2
    これに反論出来ないの派手に森保すごいだろ

  5. 名無し より:

    伊藤は守備はあまり良くないからね、疲れだけでなくトルコにスカウトされてて狙いどころにされてた可能性もあるし、スペインはスペース開けるの嫌うサッカーだからポジショニングの悪さで失点につながる様なプレーが多かったのが気になるのかもね。

  6. 名無し より:

    派手にってなんなんw

  7. 名無し より:

    >>4
    っていうか反論も何も森保もエチャリと同じ事思ってると思うぞw

  8. 名無し より:

    >>6
    きめつが好きなんやろ

  9. 名無し より:

    >>7

  10. 名無し より:

    古橋がサイドからクロスが上がる時にニアに入らなかった事を批判してるけど
    あれは戦術的な決まりだろうな
    古橋はセルティックではニアに飛び込んでワンタッチゴールするのが得意な選手だし
    浅野や上田がCFになった時にもクロスの時はファーで待ってるし
    森保の戦術はイレギュラーなのが多い
    多分ボランチがゲームメイクするのも禁止していると思う
    遠藤も守田もゲームメイクどころかパスコースを作る動きすらそんなにだし
    トルコ戦の久保や旗手がインサイドハーフに入った時に精力的にゲームメイクしてたけど
    多分それも戦術的な決まりから外れた動きだったんだと思う

  11. 名無し より:

    伊藤洋はホントポジショニングが酷かった。ドイツ戦のスカウティングレポートでで上がっていただろう選手が同ポジで出場だから、当然狙うよね。SBの選手では無いし、日本代表の弱点ではある。CBで見てみたいけど、全体的に反応が鈍いのかもしれない。

  12. 名無し より:

    >>10
    トルコ戦に旗手は出場していない。

  13. 名無し より:

    >>2
    もっとも、これは監督としてベストチョイスを見つけるプロセスだろう。
    って書いてあるじゃん

  14. 名無し より:

    あんだけTwitterで自称戦術家が褒めてた古橋のオフザボールが自己中な戦術的エラーって断定されてて草

  15. 名無し より:

    >>12
    旗手についてはエルサルバドル戦とペルー戦の時のことね

  16. 名無し より:

    どこの国にも後付けであれこれ言って自分を偉く見せる奴っているもんだな

  17. 名無し より:

    >>16
    頼まれて分析しただけだろ少なくともコメントしてる人達より詳しいだろうし。

  18. 名無し より:

    >>2
    「すばらしい勝利を飾ったドイツ戦から、先発メンバーは左サイドバックの伊藤洋輝を除いてガラリと変わっていた。多くの選手をテストする意味合いが強かったのだろう。いいプレーがあったのは間違いないが、その点でいくつか課題も出ていた」
    え?最初に書いてあるよね

  19. 名無し より:

    IJは普通に代表では今でも安定して凄いけど、年齢的に下り坂は来るわけだから、親善試合なんだしこれから何年も代表引っ張っていくことになるだろう久保をもう少しAチーム側で使って連携を成熟させていってほしいわ
    色々な選手試すのは分かるけどドイツ戦とトルコ戦の差が極端なんよ

  20. 名無し より:

    >>5
    トルコにスカウトされてたんだ

  21. 名無し より:

    伊藤もなぁ、天才センターバックなのに、何故か徹底してサイドバックで使われて批判の嵐にさらされる。
    冨安もそうだけど、日本人を違うポジションで使って評価を下げるってのは、イギリスの息がかかった所での流行りなのかな。

  22. 名無し より:

    >>1
    そら中二日で合計180分やりきった選手って知ってる日本人は伊藤を真っ先に批判したりしないだろ

  23. 名無し より:

    >>21
    天才センターバックなのに、4バックのCBはやらせちゃだめって取説あるのか・・・

  24. 名無し より:

    >>21
    チームでSBなんですけど

  25. 名無し より:

    伊藤は2試合連続だから〜って言ってるけど、別に元気なはずのドイツ戦でもサネが相手だったのを差し引いてもポジショニング良くなかったけどな
    やっぱりCBの選手だと思うが、それでも現状3バックの左とかじゃないと安心はできないかな

  26. 名無し より:

    >>21
    世界的にCBよりSBの方が全然足りてないからどちらも出来るとSBにされやすい。アーセナルならイングランド人のホワイトでも同じ
    その上で適性が同じぐらいなら高額だったとかユース上がりやホームグロウン等の理由で大事にしたい選手の方が本来のポジションで使われるから欧州でプレーするSB適性のある日本人CBがSBで使われやすい状況は続くと思う

  27. 名無し より:

    エチャリってあんま公平な視点ないんだな
    伊藤はトルコ戦中2日フルタイム180分以上の出場左サイド全員初顔合わせ
    それでクリティカルな失点に関わってはいないなら十分
    それよりもトルコ戦田中伊藤敦の2人で中央の質が異常に低くなった
    特に左の中村はタッチ数10で3点目のゴールはボール奪取の時点で当たり前にファール
    左SBの問題じゃなくて左自体まるごと機能させられなかった
    これはチームレベルで考えないとダメな問題

  28. 名無し より:

    対人もポジショニングも下手でビルドアップにも貢献しないのに無理に擁護してるやつの方がおかしい

  29. 名無し より:

    >>22
    W杯本番ではそんな事言えないでしょ
    中2日は無いかもしれないけど中3日はありえるし、もちろん移動も今回と同じくありえる

  30. 名無し より:

    >>29
    中二日と中三日じゃ全く違うし、そもそも他の選手(日本代表)と同じ条件でのプレーじゃないから他の選手(田中碧や古橋)よりも叩かれてないって話をしてるんだよ
    理解できる?

  31. 名無し より:

    どうでもいいけど、スペイン語にも「僥倖」を意味する単語があるのかとても気になった。

  32. 名無し より:

    伊藤は確かにCBとしてならまだしも、SBならJでも試合出られないかもね
    それでもセットプレイの弱さ考えると使いたい気持ちも分かる

  33. 名無し より:

    >>10
    都合よく決まり事という言葉を使う頭おかしい人がこちらです

  34. 名無し より:

    >>20
    研究されてたとかそういう意味やろ

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