比較に挙げられた名前は、イタリアを代表するアタッカーだ。期待の大きさを示しているのだろうか。
ディエゴ・マラドーナ在籍時以来のスクデット獲得(セリエA優勝)を果たしたナポリは、韓国代表DFキム・ミンジェのブレイクもあり、さらなる東洋人選手の獲得に関心を示していると言われる。鎌田大地、久保建英、堂安律、伊藤洋輝、板倉滉など、日本人選手たちもターゲットとして噂になった。
候補のひとりとして名前が挙がったのが、LASKで活躍している中村敬斗だ。地元メディア『areanapoli.it』によると、冬にセリエAへの売り込みがあり、仲介役を通じてナポリにも打診があったという。
重要な技術的能力を誇り、22歳で約600万ユーロ(約8億4000万円)という価値は、将来に向けても魅力的
同メディアは、中村の獲得は「マーケティングという点、まだ完全に爆発していない若手の成長の余地という点から興味深いビジネスとなる可能性」があると報道。次のように選手を評した。
「速くて運動能力があると言われ、基本技術が卓越しており、ドリブルを生かせ、味方に優れたパスを供給。カバーリングの面でも積極的に貢献する。物腰はキエーザを思い起こさせる」
元イタリア代表エンリコ・キエーザの息子であるフェデリコ・キエーザは、名門ユベントスとイタリア代表のこれからを背負う存在のひとりだ。そのキエーザに似ているとの指摘は、中村のプレーを高く評価しているということだろう。
Areanapoliは中村の去就について、「オーストリアでは非常に快適にやっているが、新たな冒険への好奇心が移籍に向かわせるかもしれない」と続けている。
「重要な技術的能力を誇り、22歳で約600万ユーロ(約8億4000万円)という価値は、将来に向けても魅力的だ。サラリーが安価で、イタリアのチームでも現状以上を支払うのに問題ない。だが、オーストリアとはまったく異なるサッカーでもやれることに本当に賭ける用意のあるクラブがどこかを理解しなければいけない」