10年前まで、日本人選手がポルトガルリーグで活躍すること自体、ほとんど夢物語だったと言える。何人か挑戦者はいたが、定位置を奪うことはできず、撤退を余儀なくされていた。中位のクラブでさえ、通用しなかった。
2017-18シーズン、中島翔哉がポルティモネンセでブレイクし、名門FCポルトに移籍したことで一躍、ポルトガル国内で日本人選手の名声が高まった。どこの国でもそうだが、成功者が道を作る。一気に日本人選手が入ってきたことによって、多くの失敗ケースもあったが、さらなる成功者も出た。
守田はその一人で、中島の道を大きく広げている。サンタ・クララでのプレーが高い評価を受けた後、ポルトガルのビッグクラブと言えるスポルティングに移籍。瞬く間に欠かせない存在になったのである。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3fd87506b25362db34f196c9a1dfecdd3170f96
ヨーロッパリーグのユベントス戦で奮闘する守田
日本人がスポルティングの主力としてプレーする。それは、新しい時代のスタンダードになるのだろう。日本サッカーが進化している証拠だ。
ポルトガルにおける日本人プレーヤーの進出は続いている。現在、10人に近い日本人選手が1部リーグに在籍。今や日本人選手が珍しくなくなった。
例えば、ポルティモネンセのGK中村航輔は当初、なかなか定位置をつかむことができなかったが、今シーズンはポジションを勝ち取っている。中村が日本代表に選出されないなど、本人が辞退しない限り、あってはならないことだろう。それほど、日本人がポルトガルでゴールマウスを守るのは異例だ。
今シーズンからは、カタールW杯日本代表のアタッカーである相馬勇紀、日本代表歴のあるMF三竿健斗などもポルトガルで足跡を刻みつつある。その活躍が、また道を広げるだろう。