ワールドカップ4度制覇の強国ドイツを4-1で撃破して、中2日で迎えた12日のトルコ戦。大幅メンバー入れ替えを予告していた日本代表の森保一監督は、伊藤洋輝(シュツットガルト)を除く10人変更という大胆采配に踏み切った。
攻撃陣は、1トップに古橋亨梧(セルティック)、2列目は右から堂安律(フライブルク)、久保建英(レアル・ソシエダ)、中村敬斗(スタッド・ドゥ・ランス)というフレッシュな構成。久保のスタメンは想定内だったが、ポジションがトップ下というのは少し意外にも映った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea34d5f6d2ef1e7287ee045e7bf0f6f1375f0d2a
トルコ戦はトップ下で先発した久保。得点こそなかったが、抜群の存在感で攻撃をリードした
ただ、森保監督としては、堂安と久保を共存させるためには、この立ち位置がベストという判断だったのだろう。東京五輪代表の頃から2人は臨機応変にポジションを入れ替えながら攻撃に違いを作っていたこともあり、そういった連係や工夫も期待したはずだ。
実際、久保は立ち上がりから攻守両面でかなり効いていた。守備の時は古橋とともに最前線から相手センターバックにプレスをかけに行き、攻撃時はやや右寄りの位置でプレー。素早い切り替えからゴールを窺う。
序盤こそ、ややトルコに主導権を握られかけたが、15分の伊藤敦樹(浦和)の先制点で日本は流れを掴み取る。このシーンでも久保が左に流れて田中碧(デュッセルドルフ)に展開。そこから毎熊晟矢(C大阪)、堂安、伊藤敦とつながり、最終的に豪快ミドル弾が生まれた。久保の神出鬼没な動きが、トルコ守備陣をかく乱したのは間違いない。
その後も古橋の決定機を演出し、28分には自身のミドルシュートから中村敬の2点目を演出する。
「球際でガシャガシャになってボール奪ったところで、タケとどっちが取るかとなって、そのタイミングで僕も打ちたかったけど、タケにこぼれた。あそこで振れば良いシュートが行くだろうと思って、打った瞬間から詰めていた」と中村敬は久保を信じて飛び込んだという。そうやって味方を活かす仕事に徹することができるのが、今の久保の余裕の表われと言えるだろう。
後半に入ってからも右からの鋭いクロスやペナルティエリア内での反転シュートなど数々の場面で違いを見せる。屈強なトルコ守備陣に身体を寄せられ、ボールを失うシーンも散見されたが、全体的には久保の攻撃センスが随所に発揮された4-2の勝利だったのではないか。
「やりたいことが全部できる試合はないと思いますけど、特にオーバーラップのところだったり、3人目を使ったり、ビルドアップのところも前半の途中からは上手くいくようになった。後半はちょっとペースが落ちたけど、いろんなことにトライできて良かった」と、本人も安堵感を吐露していた。
トルコという欧州の強国相手に、多彩な仕掛けやお膳立てができることを改めて証明した久保。自身の得点こそなかったが、アタッカーとして確かな進化も感じさせた。
その反面、本人が強くこだわる右サイドで出られないというジレンマを強く感じた試合でもあったのではないか。
ご存じの通り、日本の右には、この日もPKで勝負を決めたスピードスター伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス)がいる。ドイツ戦ではスタートから出て縦横無尽に走り回り、相手守備陣をズタズタに引き裂いたし、トルコ戦も一瞬の飛び出しからPKをゲット。凄まじい推進力と破壊力を見せ続けているのだ。
指揮官にとってみれば、左の三笘薫(ブライトン)以上に重要なピースとなっているであろう伊東をスタメンから外すという選択肢はない。リーグレベルで言えば、フランスよりも格上のスペインで活躍する久保はもっと重用されていい人材なのだろうが、伊東の存在でどうしても序列が下がってしまうのだ。
伊東が好調を維持している間は「右サイドの2番手」という立ち位置が続きそうだし、トップ下においても鎌田大地(ラツィオ)という高い壁が君臨する。分厚い選手層を築ける日本代表にとってはプラスだが、彼らの牙城を崩さなければならない久保にしてみれば難題以外の何物でもない。
いろいろと思うところもあるだろうが、当面は「ソシエダで右、代表でトップ下」という異なるポジションを臨機応変にこなしていくことが肝要だ。アルベルト・ザッケローニ監督時代の香川真司(C大阪)も「クラブでセカンドトップ、代表で左」という変則的な役割を託され、代表に来るたびに苦しんでいた。両方で輝くのは極めて難しいテーマだが、久保はそこに挑んでいくしかないだろう。
「(今の代表は)いろんな人が点を取って、いろんな人がアシストして、いろんな人が攻撃に絡んで、前線もすごくレベルが上がっていると思います。あとは自チームでそれを続けられればいい」と目を輝かせた久保。熾烈なサバイバルを制し、真の代表エースに近づいていくためにも、まずはソシエダで高いパフォーマンスを維持することに集中してほしいものである。
コメント
ドイツ戦とは違う戦力で挑めるプランBが出来るのは凄いことだけど、
そういうことをするチームが希少だから、あまり現実的ではないんだろう。
べつに鎌田なんか高い壁でもなんでもないだろ
スタメンで使えそうなのは格下かガチガチに守る相手まで
同格や格上とやるにはディフェンス面で物足りない
とは言えフィジカルには適正があるしメッシぐらい圧倒的な攻撃力を身につけるかしないのかもしれない
>>3
ネタだよね?
中村俊輔もトップ下にこだわってたわりには右に流れてばっかりだったし
香川も監督無視して本田長友岡崎との4人で形作ってたらしいし
ドイツ戦の鎌田も自己判断で右にいたらしいし
タケも守備されサボらなきゃ好きにやっちゃえばいいんじゃないかと。
>>5
いいんじゃないかともなにもソシエダでも代表でも好きにやってるぞ
周りの介護でトップ下してただけじゃね?
いまだに久保が守備できないと思ってるやつは普段からサッカー見ないの?
久保のトップ下は鎌田より守備的な動きになる
選択肢として悪くないけどやっぱり久保の持ち味は右サイドだよ
2列目のタレント余らせることにはなるけど
南野久保はシャドーがいいよな
>>8
守備にもいろいろあるからな
久保はファーストディフェンダーとしてはかなり優秀だけど
後ろと連携しつつ相手を突破させないディフェンスはそこまで得意じゃない
森保の使い方もそんな感じでしょ
久保は昨日センターだったけど結局攻める時は右に流れてたからな、やっぱり右サイドのが攻める時のアイデアが豊富なんだろうなとは思う
森保監督ってサブメンバーに厳しい人だよなぁ
普通の監督なら試す選手はレギュラーメンツの中に少数混ぜるだけなのに真逆のことするもんな
それで同等以上の結果出してもレギュラーがそこそこやれてるうちは入れ替えないんだから
前途有望な若手選手が鈴木優磨化しないといいのだが
逆にソシエダの右WGに有力枠が出てきて、久保がシルバの後継として育てられて大成する可能性もある
>>11
トルコ戦は突破させないディフェンスでも随所で田中より光っていた気がするけどこれは比較対象が悪いのかどうなのか難しい
まあW杯の頃には「右は久保か堂安(今マークされてない選手かもしれない)のどっちを使うべきか、、、」になっているべきかなと思う
伊東が衰えない可能性はあるが流石にトップフォームは難しいだろうし、久保や堂安にはもっと伸びてほしいし
>>5
堂安が中に入ってきて渋滞していた。と言われてて実際そうだったが、本来なら久保堂安で入れ替わったり連携したり自由にできるふたりなんだよ
そこがいまいちうまく行かなかったのはプレスに積極的じゃない古橋と上がってきてばかりのボランチ陣のフォローを久保がしてたのがあるんじゃないかと思う
だから久保も中央に縛り付けられてノッキングしてた
まあそれを考えて堂安はサイドにいてくれやという話でもある
>>13
そりゃあ中2日の親善試合で同じようなメンバーでいくほうが珍しいからね。
中3日なら本番を想定したリカバリとかのテストになるかもしれないが中2はない。
マッチメイクの責任と言いたいところだけど、今回は初戦のドイツの都合に合わせてやった形だから仕方ない。
3バックにしてインハイで久保がいいでしょ
そうすれば伊東を右で使えるし、伊藤を左SBで使わなくてすむし
自分が決めて気持ち良くなりたいだけなら、右WGにこだわるのもいいと思う
プレスからチャンスメイクそしてゴールと、チームを勝たせる王様になりたいのであれば、ダビド・シルバ師匠やモドリッチを目指せばいい
にわかのわいは、それを見て応援することしかできない
>>11
この2年で球際強くなったし読みも鋭いけど、プレスバックは上手く無いしSBとの守備連携も良くはないね
まぁ守備意識も身につけてきた選手だし、これからも伸びるだろ
>>13
俺も森保のゴッソリ入れ替えは好きじゃないが、今回は日程的に仕方ない
>>15
多分スタメン久保、ローテで衰え気味の伊東、堂安は8番とサイドの控えになると思う…って今もそんな感じだけど
堂安は原口や長谷部のように、8番6番としてプレースタイルを磨いた方がいいと思うわ
久保と伊東の大きな差はヘディングの強さにあると思うんだけど、それ誰も書いてないんだよな。
セットプレー時の中で跳ね返す役(またはストーン)と、後ろからのビルドアップが詰まった時の逃げ先やゴールキック時の受け先として右に張って競り合う役割(W杯で酒井がやってた役割)もあって伊東がファーストチョイスなんだと思うんだけど…違うかな。
戦術を守備から構築する森保さんだからあり得ると思うんだけど。
サッカーが地上戦だけでいいなら、また違うんじゃないかな。
トップ下って素早くターンして前向けるとか、少ないタッチ数でチャンスメイクするイメージだわ。
久保と香川は全くプレースタイルが違うと思う。
いくら技術あっても周りのFWとの連携上手く出来ないとトップ下消えることも多いし右でいいよ。
堂安とコロコロポジ入れ替えてチャンス作ってんのは結局右に流れた時じゃん
将来的には中央で出来た方が良いけど現段階では右でやるのが一番輝くよ
>>19
右サイドでそれ全部やってるぞ
香川はそもそもサイド適正がないセンターラインの王様だったし……
過去の出場試合を見ても久保は左サイド(であっても仕事が)出来なくないし
適正は真ん中か右でも、ツートップかシャドーでもいけるし最適解以外でも汎用性に優れる前線の便利屋でしょう
伊東も代表では似たような扱いになってるね
まあ正直今回どこで出ても結果残してるからレベル違うわ