
前節終了時点で6勝9分6敗を記録し、勝ち点「27」で8位につけるシント・トロイデンが、9勝8分3敗の勝ち点「35」で暫定5位のヘンクをホームに迎えた一戦。リンブルフ州に本拠地を構えるチーム同士のダービーマッチだ。
シント・トロイデンは山本理仁と藤田譲瑠チマがスターティングメンバーに名を連ね、伊藤は小川諒也とともにベンチスタートとなった。AFCアジアカップカタール2023を戦う日本代表に合流しているGK鈴木彩艶、負傷中の岡崎慎司、橋岡大樹はメンバー外となっている。
【スコア】
シント・トロイデン 1-1 ヘンク
【得点者】
0-1 2分 イラ・ソル(ヘンク)
1-1 90+1分 伊藤涼太郎(シント・トロイデン)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ac2b8e3e09d0be27c44f87fdfa763d9be3a92fb2
直接フリーキックを沈めた伊藤涼太郎
試合はこのままハーフタイムへ突入。後半に入ってからはヘンクがより多くのチャンスを作ったが、63分にブライアン・ヘイネンがペナルティエリア左から左足で放ったシュートがクロスバーに嫌われるなど、リードを広げられずに時計の針が進んでいく。
このような状況で、63分にシント・トロイデンは藤田を下げて伊藤を投入。72分にはペナルティエリア右のスペースへ侵入したフレデリック・アナヌーが倒され、シント・トロイデンにPKが与えられるも、ヤルネ・ステウカースのゴール右下を狙ったキックは、GKマールテン・ファンデフートにコースを読まれて弾き出される。こぼれ球に伊藤が詰めるも、わずかに枠を捉えられなかった。
ヘンクが終盤に退場者を出し、シント・トロイデンは数的優位となりながらも、ゴールネットを揺らすことができない。このような状況で迎えた90分、伊藤に見せ場が到来。ペナルティエリア手前左寄りの位置でフリーキックを獲得すると、伊藤がキッカーとしてボールに近寄っていく。距離的にも角度的にもクロスボールを放り込むかに思えたが、GKがクロスを警戒してニアサイドを空けていたのを見逃さなかった伊藤は、意表を突いてシュートを選択。低い弾道の一撃を直接ゴールに叩き込み、シント・トロイデンが試合を振り出しに戻した。
その後、ヘンクが2人目の退場者を出したことに抗議するサポーターから発煙筒が投げ込まれ、試合は一時中断。再開後もスコアは動かず、1-1でタイムアップを迎えた。
シント・トロイデンは伊藤の6試合ぶり今季3点目で敗北の危機を脱したものの、これで直近のリーグ戦は3試合未勝利と苦しい状況が続いている。なお、前述の通り藤田は63分に伊藤と交代しており、山本は後半アディショナルタイムに途中交代でピッチを後にした。小川に出番はなかった。