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ドイツ、スペイン戦を見据えてFWはチェイシング重視の選考
そのなかでは、森保ジャパン体制でチームトップタイの17得点を挙げている大迫、裏への抜け出しや高い得点力で勝負する古橋が落選したことは話題を呼んだ。FW陣は前田大然(セルティック)、上田綺世(セルクル・ブルージュ)、浅野拓磨(ボーフム)という顔ぶれになり、栗原氏は「正直、FWは小粒感が否めない。点を取るためのポジションですけど、チェイシングできる選手から選んでいる。いわば、逆の発想での選出ですね」と語る。
「こんなに“入る”サプライズがない選考は初めてではないでしょうか。落選のサプライズがあるということは、その分入るサプライズがあるのが普通。ただ、ここに来てサプライズ選出があったら今まではなんだったんだとなるので、森保監督はそこに関して一貫しているというか、いいと思います」
その背景には、日本がグループリーグで対戦するW杯優勝国のドイツ、スペインとの戦いを見据えた狙いがあると栗原氏は予想する。
「ドイツ、スペイン相手には簡単にはいかない。チームとしてブレたり、理想のサッカーだけをやっていたら勝てない。FWをはじめ、選んだメンバーの顔ぶれを見ると、森保監督なりのメッセージが込められていると思います。どういう風に戦っていくのか、初戦までの約3週間で詰めていくはずです」
栗原氏が懸念するのは、大迫と並んで森保ジャパンで最多の17ゴールを挙げ、10番を背負う南野の起用法だ。今季、出番を求めてイングランド1部リバプールからフランス1部モナコへ移籍したが、リーグ・アン8試合に出場して1得点2アシストと期待された結果はまったく残せていない。日本代表でも、チーム発足時はトップ下で結果を残していたが、左サイドでは結果が残せず、プレーさせるべきベストのポジションが揺らいでいる。
「南野と、1トップがハマらなかったことで、今回の選考に反響もあったと思います。南野にはそういう声を払拭する爆発をしてほしいと思いますが、トップ下は鎌田(大地)が優勢で、1トップはチェイシング重視なので南野をそこで使う想像は付かない。サイドは伊東(純也)、三笘(薫)タイプの個人突破型の選手を使っている。点が欲しい時に入れる感じになるでしょうが、ほかにも久保(建英)ら生きのいい選手がいるので、試合途中から南野を使う必要があるのか。短い時間で結果を出す選手ではないので、スタートから出ないとすごく使いづらいのが現状です」