
16チームによって頂点が争われる決勝トーナメントの幕が上がる。グループAを首位で通過したオランダ代表は、初陣でセネガル代表と対戦。終盤の2得点で勝利を掴み、白星スタートを飾った。続く第2節エクアドル代表戦は苦戦を強いられてドローで終了したものの、最終節では開催国のカタール代表に快勝。2勝1分で決勝トーナメント行きを決めた。一方、アメリカ代表は初陣のウェールズ代表戦を激闘の末にドローで終えると、第2節では“優勝候補”のイングランド代表との一戦をスコアレスドローで終えていた。最終節ではイラン代表を1-0で下し、イングランド代表に次ぐ2位通過を達成。2大会ぶりに決勝トーナメントに駒を進めた。
オランダ代表はグループA最終節のカタール代表戦と同じ11名がスターティングメンバーに並んだ。“守備の要”であるフィルジル・ファン・ダイク、3試合連続ゴール中のコーディ・ガクポら主力が送り出されている。一方、アメリカ代表は最終節のイラン代表戦から2名を入れ替え。最終ラインにはキャメロン・カーター・ヴィッカースに代わって、第1節と第2節は先発していたウォーカー・ジマーマンが入った。前線にはジョシュ・サージェントが負傷した影響もあり、今大会初出場となるヘスス・フェレイラが起用されている。
【スコア】
オランダ代表 3-1 アメリカ代表
【得点者】
1-0 10分 メンフィス・デパイ(オランダ代表)
2-0 45+1分 デイリー・ブリント(オランダ代表)
2-1 76分 ハジ・ライト(アメリカ代表)
3-1 81分 デンゼル・ダンフリース(オランダ代表)
https://news.yahoo.co.jp/articles/1e54b896694ab549c4bfcadf12956b589e1f050a
ダンフリースが1ゴール2アシストの活躍

対するオランダ代表は10分、自陣左サイドから前進し、ダイレクトでのパス交換から、落としを受けたメンフィス・デパイが前を向く。敵陣中央でボールを受けたガクポが右サイドに繋ぐと、 デンゼル・ダンフリースはマイナスへ折り返し。走り込んできたデパイがフリーで右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。デパイの今大会初ゴールでオランダ代表が先手を取っている。
その後はアメリカ代表がボールを握るも、なかなか危険なエリアに侵入できない時間が続く。42分にはティモシー・ウェアがミドルシュートを狙ったものの、GKノペルトに弾き出されてゴールとはならず。前半アディショナルタイムに突入すると、今度はオランダ代表が動く。相手陣内右サイドのスローインから、デイヴィ・クラーセンがダイレクトでダンフリースに繋ぐ。マイナスへの折り返しをブリントがダイレクトで沈め、先制点と同じような形でオランダ代表が追加点を記録。2点をリードしてハーフタイムに突入した。
後半の立ち上がりは再びアメリカ代表が押し込む時間帯となったものの、その後は徐々にオランダ代表が主導権を握り返す。71分にはペナルティエリア手前でボールを受けたトゥーン・コープマイネルスが左足ミドルシュートを狙うも、GKマット・ターナーに弾き出される。こぼれ球をデパイが頭で押し込もうとしたものの、再びGKターナーがビッグセーブを見せた。
すると75分、デパイのバックパスを狙っていた途中出場のハジ・ライトに決定機が到来。しかし、ファーストタッチが長くなってしまい、角度のないところから狙ったシュートはダンフリースにクリアされた。それでも直後の右コーナーキックがクリアされたボールをアメリカ代表が拾うと、右サイドへのスルーパスにプリシッチが反応。グラウンダーのクロスボールをライトが押し込み、アメリカ代表が反撃の狼煙を上げる1点を決めた。
勢いを取り戻したアメリカ代表だったが、オランダ代表もチャンスを逃さない。81分にはボールをキープしたデパイが後ろに繋ぐと、フレンキー・デ・ヨングが左サイドへ送る。ブリントが左足でクロスボールを供給すると、ファーサイドからフリーで走り込んだダンフリースがボレーシュート。オランダ代表が試合を決定付ける3点目を決めた。
試合はこのままタイムアップ。勝利したオランダ代表は、2018年のロシア大会には出場していないことから、2大会ぶりのベスト8入りに。出場した大会に限定すると、3大会連続の準々決勝進出となっている。一方、アメリカ代表は2002年の日韓大会以来、5大会ぶりの準々決勝進出とはならなかった。