
https://news.yahoo.co.jp/articles/c2c8d9446b29b70f98ea920e6ba43767dc05f169
福岡がルヴァン杯決勝へ進出、初タイトル懸け浦和と対戦

「本当に嬉しく思います。僕が育ったクラブで、日本ではアビスパでしかやっていない。僕もシーズンオフには顔を出させてもらって、アカデミーからトップチームにも行かせてもらっている。そういう意味で本当に嬉しいですし、刺激にもなりますし、ぜひ優勝してほしいなというふうに思います」
「刺激になる」――。そう話した直後のチュニジア戦でも圧巻なプレーを発揮し、アーセナルに戻ってからもさまざまなポジションで高パフォーマンスを続けた。そして10月28日のシェフィールド戦はプレミアリーグ出場50試合目の節目で、3-0とリードする後半21分に右サイドバック(SB)のDFベン・ホワイトと代わって冨安がピッチに入った。
MFファビオ・ビエイラの得点でさらにリードを広げたアーセナルは後半アディショナルタイム6分、右コーナーキックのこぼれ球を冨安が右足で流し込みプレミア加入後初ゴールをマーク。冨安は大きくガッツポーズし、次々と駆け付けた仲間に頭を撫でられた。
自身が活躍を遂げる一方で、古巣のアビスパ、そして地元・福岡のさらなる飛躍も気にかけている。アビスパが地元クラブとして注目されるなか、プロ野球の福岡ソフトバンクホークスが人気を誇る町でもある。サッカーと野球。比べられるものでもないが、その現状について冨安はチュニジア戦後に語っていた。
「町のポテンシャルとしてかなり可能性を秘めているクラブ。J1に定着して、今の状況で言えば、あとはタイトルだけなんですよ。そこでタイトルを取ることができればもうワンランク上のクラブ、チームになれる。人々からの見え方も変わってくると思うんです」
アビスパは今年度、ここまで16試合のホーム入場者数の平均が9232人。J1で下から2番目の数字となっている。一方でソフトバンクは71試合の平均3万5705人でパ・リーグ1位、12球団でも阪神タイガース、読売ジャイアンツに次いで3位の数字を誇っている。冨安が話すように、「町」としてのポテンシャルの高さが分かる。ここでアビスパがタイトルを獲得すれば、クラブの注目度が高まり、福岡の地もアビスパも活性化する。それぐらいルヴァン杯の決勝は重要な一戦となる。
そして冨安は最後にこう言い残した。
「僕が(アビスパ福岡に)帰ってくる時にJ1にいてほしい」
アビスパ愛が伝わる冨安流のエールだった。
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