「まるで三笘薫ショー」元同僚DFが語る三笘薫の凄み、スピードの変化は「ただただ恐怖」、魅力は「みんな一生懸命やる人が好き」

三笘薫

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「彼は完全に試合の主導権を握った。そして僕たちに勝利をもたらした。まるで三笘薫ショーを見ているようだった。誰にも止められないね」

そう語ったのは、ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズのイングランド人DFクリスチャン・バージェス。昨シーズンは今世界を驚かせているブライトン&ホーヴ・アルビオンの日本代表MF三笘薫の同僚としてプレーした。

バージェスはミドルズブラやハートプール、ピーターボロ、ポーツマスでプレー。2020年7月にサン=ジロワーズに加入し、センターバックの軸としてプレー。DF町田浩樹と3バックを形成している。

そのバージェスが、イギリス『BBC』のインタビューに応じ、プレミアリーグで躍動し、衝撃を与え続けている三笘について語った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/cfcf5e9eb553dd6ddc722f60f5370c26a44f8c9c

“三笘薫ショー”欧州での初ハットトリックは0-2からの逆転に繋がる

バージェスが語った冒頭の試合は2021年10月16日に行われたジュピラー・プロ・リーグのスラン戦。ヨーロッパでの三笘の躍進がスタートした試合と言っても良い。

この試合、三笘はベンチスタート。スランが前半に連続ゴールを決め0-2とリードして後半へ。昇格組ながら好調を維持していたサン=ジロワーズ。三笘は途中出場が続いていた中、この試合で後半だけでハットトリックを達成。チームを4-2の逆転勝利に導いていた。

三笘はこの試合を境にスタメンの座を奪い取ることとなったが、チームメイトだったバージェスも驚いたと語った。

「深い位置でボールをもらい、ピッチを縦横無尽に駆け回り、4点目を決めた。あの時は『すごい、特別だ』と思ったのを覚えている。彼は本当に能力のある選手だと示していた」

異国から来た無名選手。日本でもプロとして1年半しかプレーしていなかった三笘は、当然ヨーロッパで知られている訳もない。バージェスは入団当初の三笘の様子を語る中、良いサポートを受ける体制を作っていたと明かした。

「彼はとても物静かだった。ナイスガイで、謙虚だったが、あまり話はしなかった。少し内気な性格だと思う」

「彼は日本から良いサポート部隊を連れてきたようだ。奥さんとフィジオ(理学療法士)が来てくれていた。家でのサポートを受け、親しみやすさがあったと思う。彼はただただ、ピッチの上で自分を表現していた」

ピッチ内のパフォーマンスに集中するために環境を整えていた三笘。実際にトレーニングなどで対峙していたバージェスは、三笘とのマッチアップは難しいと明かした。

「彼が走ってきて一対一になった時、正直どうして良いかわからなくなる。彼は外に出されてもそのスピードのまま回り込むし、右足にボールを持ってきてフィニッシュもできる。カバーすれば、中に切り込んでファーにパスを出すだろう」

「彼を止めた時はとても良い選手だと感じた。でも、それは僕が望んでいたほどにはいかなかった。彼が多くの能力を持ち、トップレベルでプレーできることは明らかだった」

そして特に危険だというのがスピードの変化。緩急をつけ、相手との間合いを生かす三笘のドリブルは恐怖だという。

「彼のスピードの変化はただただ恐怖だ。インサイドに切り込む時も、もう一度切り込んでアウトサイドに出る時も、動きと最初の数ステップの加速が速すぎる。致命的だ。最近、トレント・アレクサンダー=アーノルドに対してやっているのを見たけど、簡単にやっているように見えた」

ブライトンでその凄みが増している三笘。バージェスも最近のプレーには驚いているようだが、サン=ジロワーズでは大きな恩恵を受けていたと告白した。

「たまにチームがピンチに立たされている時、ただ考えるだけだった。『よし、ボールを取り戻せば、カオルに預けて、彼に仕事をさせよう』と思うはずだ」

「彼がボールを持ったらすぐに、他のチームは2人で対応したり、彼のスピードに負けて下がってしまう。彼のスピードは凄まじかった。おかげで、後ろは一息つけたけどね」

三笘に助けられていたサン=ジロワーズはレギュラーシーズンを首位で終了。プレーオフで優勝を逃したが、三笘はブライトンへとレンタルバック。そして今の活躍がある。

バージェスは三笘が見せる魅力はスピードやドリブルだけではないとコメント。異国の地でプレーを選択したこと、そこで直向きにプレーする姿勢がファンを掴むのだと見解を語った。

「みんな、良い人間や一生懸命やる人を見るのが好きだ。もし誰かが値するとしたら、それはカオルだ。日本からベルギーを経由してイングランドに行き、言葉も通じず、家族や友人と離れ離れになるということは簡単ではない」

「彼はそれを全て受け入れ、どんどん良くなっていった。その甲斐あって恩恵を受けている。彼の活躍を心から嬉しく思うよ」

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次戦、ブライトンはボーンマスと対戦する。

コメント

  1. 名無し より:

    なにこの記事 めっちゃほっこりしたわ

  2. 名無し より:

    レスターの右SBもめっちゃ対策して集中してたのに、あのゴラッソでやられちゃったしな
    今のサッカー界じゃSBの役割も多いから、90分守備で1人を見続けるなんて無理だし
    あと語られないがリバポ戦ラストのFKを獲得した中央での連携プレー、ああいうのできるのがデカい

  3. 名無し より:

    本人も知らんところで日本人の中で上がるバージェスの株

  4. 名無し より:

    単純な加速・初速、緩急の重要性を改めて思い知るわ。ボールタッチは練習で多少上手くなるけど、スピードは難しいよね。

  5. 名無し より:

    単純なスピードだけではなく、急加速や急停止といった緩急をつけてくるから相当マークし難いんだと思う
    それでいてちゃんと味方も使うし、かなり頭を使ってプレーしている印象やな

  6. 名無し より:

    あの持ち方したら、ほぼ縦突破できるのが強すぎる。

  7. 名無し より:

    やっと三笘デーや
    長かったなあ

  8. 名無し より:

    この試合、前半で0-2で負けてただけじゃなくて10人になった状況で、後半からの出場でハットトリックだったからね
    今までそんな試合とやってのけた人物を見たことなかった

  9. 名無し より:

    伝説の海外衝撃デビュー
    いいぞバージェス、もっと宣伝しろ

  10. 名無し より:

    これにパスしないんだからベスト8なんて無理だわ

  11. 名無し より:

    バージェスってやつめっちゃいいやつで草

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