「何というクラブだ!」躍進を続ける三笘所属ブライトンの経営力に国内外メディアが賛辞! 他クラブの安易な「マネ」には警鐘も

プレミア

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今季、プレミアリーグで旋風を巻き起こしたブライトン。娯楽性に富んだサッカーでビッグクラブ相手に番狂わせをたびたび演じ、世界最高峰リーグといわれるプレミアリーグで6位につけ、クラブ史上初となる欧州カップ戦(ヨーロッパリーグ)出場権獲得を成し遂げた。

スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は、2022-23シーズンのプレミアリーグ各クラブを総括する記事において、躍進を遂げた「シーガルズ」を「普通のクラブではなかった」と表現し、その功績を称えている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5330c78617ffaaca0e221bad5cc37e5ab224b579

今季はプレミアリーグ6位で来季のヨーロッパリーグ出場権を獲得

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「シーズン初めに、ブライトンがグラハム・ポッター監督、イブ・ビスマ、マルク・ククレジャ、レアンドロ・トロサールを失うことを知っていたとしたら、このチームのトップ10フィニッシュという目標を応援しようとする者はほとんどいなかっただろう。しかし、ここは普通のクラブではなかった」

「(後任監督の)ロベルト・デ・ゼルビはステップアップを図り、ポッターが使った“羽ぼうき”から攻撃用の“破城槌”に持ち替え、明確なアップグレードを遂げた。そして、ブライトンの攻撃ラインからはモイセス・カイセド、三笘薫、ペルヴィス・エストゥピニャンが誕生し、シーガルズの歴史上初めての欧州カップ戦出場に貢献。彼らはセンセーショナルなスタイルで、マンチェスター・シティに似たパフォーマンスを発揮した」

「オーナーのトニー・ブルームのデータ主導モデルは、ピッチ内外での驚異的な人材採用のバックボーンを提供した。かつてマーケットの裏をかくアルゴリズムを構築し、ブックメーカーを破って富を築いたブルーム会長は現在、クラブ経営において、プレミアリーグの他のクラブを出し抜いている。 何ということだろう? そして、何というクラブだ!」

ブライトンの地元紙『The Argus』によれば、6位という好成績を収めたこのシーズン、クラブは国内外のテレビ契約のシェア、生中継された個々の試合のための支払いなど、様々な項目を合計すると、1億4200万ポンド(約230億円)の収入を得ることが見込まれているという。これまでの最高は、9位フィニッシュとなった昨季の1億3000万ポンド(約210億円)であり、この数年で収入額は飛躍的に上昇している。これに加え、入場料、グッズ販売なども記録的な売上高に貢献するのは間違いない。

移籍市場において、移籍金の高騰が顕著となっている中、三笘に代表されるように、優れたスカウティングによって有能な選手を安価で手に入れるというスタイルは、今や世界中から注目を集めており、ブラジルの総合メディア『Globo』も「ヨーロッパリーグ出場権を獲得したこの“控えめ”なクラブは、市場において優れた創造性と正確性を備えている。このモデルは見習うべき模範となり、失望を蓄積するだけだった他の金持ちクラブの顔に平手打ちを食らわせるものでもある」と指摘している。

「すでに前シーズン、どんな相手にも攻撃的で魅力的なサッカーのスタイルを維持し、プレミアリーグの強豪相手にも勝利を奪ってきたブライトンだが、今季、ビスマをトッテナムに売却し、ククレジャ、さらにはポッター監督までチェルシー移籍で失った時、良い流れは中断されると思われたが、クラブ経営陣には常に計画があった」

同メディアは、元ポーカープレーヤーの実業家が所有するクラブが、2011年にフットボールリーグ1(3部)からチャンピオンシップに、2017年からプレミアリーグに昇格して以降、世界中に散らばる、若くて低コストで獲得できる選手を獲得する方針を固め、さらにこれを監督選びにも導入したと紹介。そして、そこで「創造性と正確性」を発揮した結果、2021年以降、ブライトンは戦力補強に5400万ユーロ(約78億円)を費やした一方で、選手売却では実に2億3400万ユーロ(約340億円)の収入を得ることとなった。

来季に向けて、ワトフォードの21歳のブラジル人FWジョアン・ペドロを3400万ユーロ(約49億円)で獲得し、リバプールを退団するベテランMFジェームズ・ミルナーの加入も迫るなど、準備に余念がないブライトンについて、同メディアは改めて「その素晴らしいシーズンと長年にわたる成長は、完璧なサッカー運営の賜物である」と賛辞を贈っている。

ちなみに、英国の日刊紙『The Guardian』は、この経営手法を高く評価しながらも、他クラブが「ブライトンを真似て、世界から有能な若手を集めれば、自クラブの問題を解決できる」と安易に考えている傾向については「才能のベルトコンベヤーは無限に動き続けるわけではない」と警告。全クラブが、未開発の市場を開拓すれば、必然的にこれらの選手の価格も吊り上がることに繋がり、ブライトンが得たものと同じ成功は得られないと指摘して、「競争のためには、独自の賢い方法を考え出す必要がある」と綴った。

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チームはプレミアリーグで6位に入り、来季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得する充実のシーズン。三笘の他にも若くて将来性豊かなタレントが活躍した。

コメント

  1. 名無し より:

    ブレントフォードのフロントもかなりブライトンしてるんだよな
    そこがフライブルクGKを獲った
    来季フライブルクやばそうなんだよな…

  2. 名無し より:

    オーナーの編み出した、選手と監督選考プログラムだしな。
    元3部のチームを凄い勢いで強化してるって、ワクワクするな

  3. 名無し より:

    近所のサウサンプトンは有望な若手を大勢獲得したが、うまくいかず降格してしまった 成功を続けるのは難しい

  4. 名無し より:

    ブライトンの名がどこまでブランドになるかだなあ

  5. 名無し より:

    >>4モデル的に踏み台としてのブランド力はついてもビッグクラブにはなれなさそうなのが残念だよね。
    活躍を見込める若い選手を買い活躍したら高く売る事を繰り返して成長してるから、結局ビッグクラブに選手を売るクラブである事には変わらない。
    中継地としての経由クラブとしての地位は確立できても自らがビッグクラブに参加しようとしてないからね

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