
エリック・テン・ハフ監督のもとイングランドの“盟主復活”を目指すマンチェスター・ユナイテッドが、新たなシーズンをスタートさせる。テン・ハフ体制2年目を迎える今季に向けて、夏のマーケットではチェルシーからメイソン・マウント、インテルからアンドレ・オナナ、アタランタからラスムス・ホイルンドを完全移籍で獲得。着々と戦力を強化し、11シーズンぶりのプレミアリーグ制覇を狙う。開幕戦で対戦するウルブスは、約1週間前の8日にフレン・ロペテギ監督の退任を発表。開幕直前にガリー・オニール新監督の招へいが決まっており、同監督にとっての初陣に臨むこととなる。
テン・ハフ監督はマウントとオナナを早速スタメンで起用し、昨季までの主力であるマーカス・ラッシュフォード、ブルーノ・フェルナンデス、リサンドロ・マルティネスらも先発入り。一方でホイルンドは負傷の影響もあってメンバー外となった。対するウルブスはマックス・キルマン、パブロ・サラビア、マテウス・クーニャらがスタメンに名を連ねている。
【スコア】
マンチェスター・ユナイテッド 1-0 ウルヴァーハンプトン
【得点者】
1-0 76分 ラファエル・ヴァラン(マンチェスター・ユナイテッド)
https://news.yahoo.co.jp/articles/d09bf12566628a346632ee6be4a44c70fd4d437b
ヴァランが終盤に決勝ゴール

33分には敵陣低い位置で斜めのパスを引き出したクーニャがサラビアとのパス交換からペナルティエリア右に侵入。右足でファーサイドを狙ったものの、シュートは枠を捉えきれない。マンチェスター・ユナイテッドは42分、ペナルティエリア左でラッシュフォードが強引に仕掛けると、こぼれ球に反応したフアレハンドロ・ガルナチョが思い切り良く左足を振ったが、シュートは枠を外れた。前半はこのままスコアレスで終了している。
後半に入ってもウルブスが良いシーンを作る。49分、巧みなタッチで前を向いたマテウス・ヌネスが自陣から敵陣までボールを運び、右へ流すと、サラビアはダイレクトでファーサイドへ折り返す。ペドロ・ネトが方向を変えると、最後はクーニャが合わせたが、シュートはポストに嫌われた。
なかなか決定機を作れないマンチェスター・ユナイテッドは両翼のアントニー、ガルナチョが得意の仕掛けから状況の打開を図るも、なかなかチャンスに繋がらない。68分にはマウントとガルナチョを下げてクリスティアン・エリクセンとジェイドン・サンチョを送り出した。
スコアレスのまま終盤に突入したが、75分に遂に均衡が破れる。右サイド大外でボールを持ったアントニーが横へ繋ぐと、待っていたB・フェルナンデスが浮き球のボールを供給。ペナルティエリア右に侵入したアーロン・ワン・ビッサカが中央へ折り返すと、最後はラファエル・ヴァランがヘディングシュートを沈めた。ここまでホームで苦しんでいたマンチェスター・ユナイテッドが、“守備の要”の一撃で先手を取っている。
その後はウルブスが1点を返すべく前に出る。63分からピッチに立ったファン・ヒチャンや77分からピッチに立ったファビオ・シルヴァなど、数多くの選手がゴールに迫る場面を作ったが、GKオナナの好セーブ、そしてマンチェスター・ユナイテッド守備陣の体を張ったディフェンスの前にゴールは挙げられない。試合はこのままタイムアップを迎え、マンチェスター・ユナイテッドが激しい攻防戦となったウルブスとの開幕戦を制した。